ここ10日くらい、時間が出来るとET3の整備をしている。やらなきゃいけない事たまってたんだけどいかんせん忙しい。で、ずっと放置していたんだけどそろそろやらないと本気で乗らなくなってしまうんじゃないか、という恐れが出てきて。
半年くらいまともに工具を握ってなかったからねー。
あまりにバイクいじりしていなかったら、何処からともなく「お前、バイクに乗るかいじるかしか能がないんだからそのくらいちゃんとやれ」という声が聞こえてきた。まあ確かに。それを取ったら僕からは何も残らないよなあ、って最近は悶々としていた。
でね、思い切ってレストア用のV50を買ったんですよ。近場で格安の出物を見つけて。
フルレストアって自分じゃやった事なかったなあって。そう考えたら、生きているうちに一度はやっておきたいなあって思えてきて。
ボディの塗装とエンジンのOHはプロに任せますが、全バラシと部品の発注、組み付けは僕が自分でやるつもりです。それでも半年くらいかかるかなあ〜、計画ではピカピカで速いV50が出来上がる予定です。
もうすでにパーツは少しづつ発注を始めています。実際にレストアを始めるのは11月くらいからかな、その際に車両は詳しく紹介するけど、1979年式の、通称「丸穴」と呼ばれるちょっとだけレアなモデルです。
この車両に手を掛け始めると、他のバイクをいじれなくなってしまうので、まずはそれらを片付けます。
さてET3。今回のメニューは
・ピストン交換
・クラッチ交換
・タイヤ交換
・リアブレーキシュー交換
・マフラー清掃
となかなか盛り沢山。まずはピストンからやっていく。
エンジンを下げシリンダーを見ると、数年前にバラしたヘッドからオイルが滲んでいる。むむむ。ヘッドの面出しが甘かったのか、締め付けが不十分だったのか。
バラしたヘッドはこんな感じ。前回腰上を組んでからちょうど3000km走っている。こんなもんなのか?そんなに距離も走っていないからかカーボンの堆積はそれほどでもない。ちなみにオイルはずっとカストロールの2T(全合成油)を使っていた。
でも吹き抜けた部分にカーボンが溜まっているね。
ピストンヘッド。こちらはそれなり。再使用はしないので清掃もしない。
シリンダ内部は大きな傷もなく綺麗な状態だった。
こちらが結構前に仕入れていたGOLのオーバーサイズピストン。今まで組んでいたものと同径なので今回はシリンダのボーリングは無しで、ピストン側のバリ取りだけやって組み付ける。
ちなみにピストンを交換する経緯はこの辺りを参照して頂ければ。
さて組もうと思ったらどうもナットの周り具合が微妙。変に抵抗がある。これはタップとダイスでさらっておくか、と倉庫からセットを持って来るが、M6では小さくM8では大きい。M7って事?僕が持っているタップダイスセットには入っていないサイズだった。
調べてみると珍しいサイズみたいで、タップもダイスも買えなくはないみたいなんだけど取り寄せる時間ももったいないのでシリンダスタッドを一度全部抜いてパーツクリーナーとワイヤーブラシで清掃、その後パーツクリーナーで濡らした状態でナットを通して清掃する。これでトルク管理もしっかり出来るはずだ。
組み上がりました。ピストンリングギャップは狭めの0.20mmで。
タイヤを組む。今回はV50のスペアに付いていたIRCのタイヤを使う。未使用でひび割れもなく使えそうだったので。
SRの主治医に教えてもらったんだけど、チューブタイヤを組む時は、チューブにベビーパウダーをまぶすといいらしい。大抵チューブタイヤって交換しようと思ってバラすとチューブとタイヤがくっついててバリバリと剥がす事になるじゃない?それがなくなるらしい。ベビーパウダーめっちゃいい匂い。文字通り赤ちゃんの匂いだ。
V50に使われていたチューブはCEAT製だった。今は本社はインドにあるらしいCEATだけど、この頃はMade in Italy。タイヤも当時もののCEATだったんだけど流石に50年前のタイヤは使う気になれず捨てる事に。
仕事終わりにコツコツ作業していたのでここまで3日かかった。最近めっきり陽も短くなったしね。でも機械いじりに明け暮れていると気分はいいね、久しぶりに夜に音楽を聴きながら酒を飲んでいます。
仕事に忙殺されていて最近は音楽を楽しむ心の余裕もなかった。でもそんな暮らしにも少しづつ慣れてきて、心を無にして工具を握る事も出来るようになった。
人間らしい生活を取り戻さなければ。今年ももう10月半ば。2024年ももう終盤だよ。
カーチェイスシリーズ第2弾。ザ・煽り運転。笑
ナイトライダー、ハイだったと思えば急に泣き出したり、情緒不安定?メンヘラだな。何度観たか分からない映画だけど80年代の映画はいいね、クルマがボカーンと爆発して「テッテレー♪」って効果音。テッテレーじゃないっつーのなあ。笑
ET3の整備の続きはこちら。