
朝晩はまだ冷えるけど、晴れていれば昼間はもう完全に春の陽気になってきた。もう山は新緑だし、絶好のバイクシーズンなんだけど、相変わらず仕事が忙しく、しかも最近は土日に天気が悪い事が多く、大きいバイクにはまだ一度しか乗れていない。
仕事の面では現場監督的な立場になってからちょうど一年。小さなミスはしょっちゅうだけど、幸いにして大きな事故やトラブルもなく何とか一年間を過ごす事が出来た。一年前は本当に1日々々を無事に過ごす事しか考えられず、何なら生きて丸一年やれるとは本気で想像出来ないくらい精神的にも肉体的にもギリギリのところで生きていたけど、過ぎてしまえばそんな日々もすっかり過去のものだし、気付けば現場監督稼業も多少は板について来た。真剣にやれば何事も何とかなるもんですね。
先代から仕事を引き継いで一年は、先代がやっていた事をほぼ踏襲しようと頑張ってきた。めちゃくちゃ稼ぐ人だったからね、結局先代がやっていた仕事量をそのままこなす事はとても出来なかったんだけど、それでも持てる力の120%くらいは出し切った自負はあるしそれについては後悔はない。しかし改めて凄い人だったんだなあというのを身をもって実感しているところです。
そして、2年目からは仕事量は少しセーブしようかなって思っている。あまりにプライベートな時間がなさ過ぎるし、正直体力的には限界を多少通り越しているのでね。今の僕はバイクに乗ったりいじったりをする気力や体力があまりに削がれてしまっている。
僕は、仕事が全ての人生は、いいや。
もっとバイクに乗りたいし旅もしたい。ベスパにもたくさん手をかけてやりたいし、月2回くらいはゆっくり酒を飲みに行きたい。
正直土日の仕事も増えてきていて気は焦るんだけど、いつも仕事を手伝ってくれている仲間にも走ってもらう事にして、せめて4週6休くらいのペースで働けたらいいなと考えている。というか、そうしよう。

先月はともだちが企画したイベントに行ってきた。3月末までお乗せしていたお客様のドクターが是非行きたい!と言うので久しぶりに再会し、雨の中大迫まで2人でドライブ。
会場は満員御礼。140枚のチケットはソールドアウトになったらしい。

いつも感心するんだけど、ともだちは話が上手い!100人以上の聴衆を常に沸かせる。天狗を見た事がある人の体験談を紙芝居形式で披露したんだけど、会場は爆笑の渦だった。今更だけどトークスキルって凄い才能なんだなって。
そして今回も来てくれた角由紀子さんは相変わらずガチクソ可愛かった。角さんもお喋りがすごく上手い方なんだけど、どちらかと言うと僕はビジュアル面のファンだったりする。笑
雑誌「ムー」のスウェットを着たガチめの方を含め、岩手県外から来たっぽい人も多く(僕の隣に座っていた方は東京から来た角さんファンだった)、個人的には第3回の開催を熱望しております。
惜しむらくは、日頃の疲れのせいか、話を聞いているうちに睡魔が襲ってきたのに難儀した(前日の土曜も仕事だった)。最前列で見ていたので居眠りする訳にもいかず、かなり往生しました。僕、結構やられてんなあ、、、。
角さんが自分のアカウントで集合写真を投稿したみたいなんだけど、それを見た別のドクターが翌日の早朝に「Kさんとイベント行ったんですね!」とインスタグラムのリンクを添付したLINEをくれた。Y先生、よく気付いたなあ、角さんのアカウントをフォローするような方じゃないんだけど。でも最前列で観てただけあって確かにバッチリ写ってますね。
その方とは来月お互いの近況報告がてら飲む約束をしたので、その時に詳細を聞いてみようっと。
しかし、必要に迫られて超久しぶりに見たインスタ、やはり超絶気持ち悪かった。久しく見ていなかったから余計に感じるのかも知れないけど、僕にとっては毒でしかないな。
いっそアカウント削除しちゃおうかな。

GW後半初日は気持ちのいい晴れた1日だった。久しぶりにいつものラビット仲間と集まって早朝ラン。しばらく動かしていなかった僕のラビットだけど、バッテリーを充電しただけで無事にエンジンが掛かった。

朝早いからかまだ観光客がいない旧岩手銀行中の橋支店前で記念撮影。
この辺りは僕の生活圏内で、しょっちゅう車やバイクで走るのだけど、最近は流石に観光客が増えたね。岩手城跡公園、桜山神社とその前にある飲食店街、そこから中の橋を渡って、紺屋町や肴町商店街、盛岡八幡宮辺りはすごくいいところだもんな。しかも歩いて回れるし。
盛岡はねえ、先の大戦の時空襲に遭わなかったんだよね。だから古い街並みが残っているの。何なら道路は城下町時代のものがそのまま使われていたりする。
盛岡に来る事があったら是非この辺りをゆっくり見て欲しいです。

遅咲きの桜がまだ残っていた。桜とラビットは合うねーー。

そこから岩山の展望台まで走る。岩手山が綺麗だったな。

そして神子田の朝市でラーメンを食べ、しばらくだべってから解散。
気持ちのいい1日の始まりに気分が良くなった僕は、帰宅後少しチルってから、ラビット仲間でもあるともだちの店に歩いて行って明るいうちから酒を飲む。笑
この店の店主は、自分の店の事を「障がい者施設」と呼んでいる。薄々気付いていたけれど、「普通の人」はほぼ来ないらしい。誤解ないように書いておくけど、別に勤め人の方達を腐している訳じゃなく、本当にサラリーマンの方とかは殆ど来ないのだそうだ。
音楽好きが多いのかな、バンドマン、DJ、バイク乗り、あとは僕のような個人事業主、南部鉄器の職人etcetc…。
最近の店主の口癖は「この店にはバカしか来ねえ!」。笑
普通に生きようとしても出来なかった者達のサンクチュアリみたいな、とても素敵な場所です。

今年のGWは短かったのもあったけど、旅の予定は入れなかった。2月に娘に会った時に、息子と3人で飲みに行かないか?と提案したところ「行きたい行きたい!」と快諾をもらっていたのだ。
友達と遊ぶのが楽しい年頃のふたりが日程を工面して僕に会う時間を作ってくれている中、一番の暇人の僕がそれに合わせない訳にはいかないだろう。
だし、3年前に家を出てからの大きな願いだったんだよね、3人で飲みに行くのが。息子とは何度も2人で飲みに行っているが、娘と3人でってのは一度も叶ってなかったからね。
僕も仕事の合間を縫い、ちょっと遅い時間から飲み始める。
いろんな話をしたなあ。まあさもない話だけどね、僕は家を出ちゃったけど、家族っていいものだなあって思った。元妻への愚痴とか、そんなつまらない話は一切なし。近況の報告だったり将来の目標だったり、話すことは山のようにあった。
居酒屋で軽く飲み、いつものバーに連れて行った。事前に話を通しておいたんだけど、マスターはカウンターに3人分の席を用意してくれていた。こういうバーはカウンターが特等席だからね。
ここの店はウイスキーも旨いがカクテルも美味しい。しかも変幻自在に作ってくれるので、あまりお酒に慣れていない娘にはアルコールを弱目に作ってもらう。
息子は何度も連れてきた事があって、親と職場以外でちゃんとした大人と話す機会ってないじゃない?だからなのかこの店に来るのが楽しみらしく。なんかウケるね。笑
いいじゃん、早くもっと大人になって行きつけの飲み屋でも作ったら。そうしたらそこにおとうも連れて行ってくれよ。
楽しい時間はあっという間に過ぎる。無理しない程度に時間合わせてまた飲もうよって話をして解散。
でもあと何度こういう機会があるかは分からないよね、息子は去年から関東で働いているし、娘も就職は関東でしたいって言ってるから。息子はともかく、娘は都会の方が自分には合ってるって話してた。しょっちゅう仲の良いお兄ちゃんのアパートに泊まりに行くらしいんだけど、街中をぶらぶらしていても飽きる事がないんだそうだ。
いつかはふたりにも連れ合いが出来るかも知れない。それぞれの人生を生きているんだから当たり前だよね。だからこの日みたいに3人でってのはどんどん難しくなっていくのだろう。
でもまあそれもね、仕方のない事だ。全ては通り過ぎていくものなのだから。

周りの友達や仲間に「最近元気になったね」「明るくなった」って言われる事が多い。自分でもそう思う。
数年来の憑き物が落ちたというか、呪縛から逃れたというか。春の澄んだ青空のように心は晴れやかだ。
実際に僕と会って、ある程度コミュニケーションを取ってくれていた人達はみんな、気遣ってくれたり心配してくれたりしていたから。僕も意識していた訳ではなかったんだけど、知らず知らずの間に人間関係の畑に種を蒔き、水をやっていたんだなあって今更ながらに実感している。社会不適合者なりにね。
週1回のトレーニングも続けていますよ、もうすぐ2年になるか、年齢的にこれからは体力勝負になるのでね、こちらも頑張って続けていこうと思っている。
そんな2025年の春は悪くない。先日55歳になったんだけど、何歳までバイクやスノーボードに乗れるかなあ、あと20年くらいかなあ。20年なんてあっという間だね。今週末はバイクに乗るぞ。うりゃー。
たまに無性に聴きたくなるポーグスの1st.アルバムより。
毎週お乗せしている若いドクターが来月から二年間、アイルランドに留学に行くのだそうだ。立場上餞別のひとつも渡さなければならないが、それ以外に、ポーグスとチーフタンズのふたつのバンドを教えておいた。
アイルランドは酒と音楽が大好きな国民性だと聞く。母国を離れる時、タクシーのドライバーに教えてもらったんだ、とこのふたつのバンドの名前を出せば会話の糸口になるかも知れない。今晩仕事終わりにパブに行って音楽を聴いて帰ろうぜ、なんて流れになるかも知れない。
だとしたら、それは幾許かの額の商品券なんかよりも役に立つ餞別なんじゃなかろうか、と。
マインドがオープンで、いいドクターなんだよね。奥様と0歳の乳児を連れての渡航には不安もあるだろうけど、彼ならうまくやれる気がする。そして2年後にひとまわりもふたまわりも大きくなって帰ってきた彼から楽しい土産話を聞くのが今から楽しみだ。