P200Eのアクスルシャフトシール交換

さて、予告していたP200Eのアクスルシャフトのオイルシール交換です。

発端は、いい加減すり減ったリアタイヤ。どのくらい減ったんだろう?とジャッキアップして回して確認してた。うわーもうダメだなこりゃ、交換しなきゃ、ってホイールをクルクル回しながら眺めていたところ違和感に気付いた。ホイールが少しガタつくのだ。
その瞬間、ぶわっと嫌な汗が出た。特にラージボディのベスパで起こりやすいらしいんだけど、リアドラムをアクスルシャフトにマウントしているナットが緩む事があるらしく。割りピンが入っているから外れる事はないんだけど、その状態で走っていれば当然アクスルシャフト、ブレーキドラムの両方に刻まれているスプラインが痛む。

えー、今年はかなりPパイセンで走ったぞ、これはまずい事になった。焦った僕はスプラインの状態を確認するべくその場でセンターナットを外しリアタイヤをホイールごと取り出そうとした。




焦ってたからスペアタイヤも外さずに取り出そうとしたんだけど、スペース的に無理があったのか、タイヤがアクスルシャフトを結構な力で押したらしくミッションオイルがだばーって漏れてきた。うわーー。
その時はもう軽くパニックで、慌てて元に戻して冷静になって少し考える事に。


オイルが漏れてきたのはシールが傷んでて、タイヤがアクスルシャフトを横方向にゆっくり押したからだと推測。スプラインの痛みは外して確認しないと分からない。いずれにしてもこの日は時間もなかったからとりあえずオイルシールを発注し、後日ゆっくり作業する事にした。
で、今日時間を作って作業した訳。




ジャッキアップしてドラムごとリアタイヤを外す。ブレーキ内部はご覧の通りに若干オイリー。サクサクバラしていきます。




バックプレート。下半分は先日のダダ漏れで、とも考えられるけどそれだけじゃないな。やはりシールは傷んでいる。




古いシールを外し、アクスルシャフトのスプラインを目視で確認する。ひどく削れているとかはなさそうで一安心だけど、最後にブレーキドラムと合わせてみてガタを確認してみよう。
ちなみにこの部分のアクスルナット、僕は触った事がない。下手すると新車の時から触られていなかった部分かも知れず、という事は、ちょくちょく確認しなきゃいけない部分なのだろうか。




ウガガさんの所で欠品中だったんだけど、運よく手に入ったオイルシール。




バックプレートを清掃し、組み付けていく。




ブレーキドラムも清掃後、スプラインを目視で確認する。こちらも見て分かる程は傷んでいない。良かった。




ライニングはちょっと湿っているね、でもこれは多分ダダ漏れオイルで濡れたんだな。バラす直前までブレーキはロックするくらいよく効いていたから。




清掃、脱脂した後、粗めのペーパーで表面をさらう。一度オイルで湿ってしまったライニングだからね。



で、摺動部にいつもの通り専用のグリスを塗布しながら組み付ける。

ブレーキドラムを組んでナットを軽く締め、ガタをチェックする。全くガタが無いわけではないけど、そんなにひどいガタはない。総括でも触れるけど、今回はこのまま組む事にして組み上げ。各部の動作チェックをして作業終了。




今回の顛末を総括してみる。
この部分のシールが傷んでいたという事は、クランクのオイルシールも相応に劣化していると考えるのが正しいと思う。まだシール抜けと思しき症状は出ていないけど、おそらく新車時から一度も交換されていないのだろう。そう遠くない未来に交換しなきゃならないだろうな。
正直、自分でケースを割って作業する自信はない。なのでその時はプロに依頼する事になると思う。

アクスルシャフトもプロが見たら傷んでいるのかも知れないけど、それはケースを割った時にプロに確認してもらい、傷んでいたら交換してもらうという事でいいんじゃないかと。部品代も安くはなさそうだけど一緒の作業なら工賃はひとまとめだ。現時点では使えそうな状況なのをラッキーと思うのがいいのかも知れない。早期発見のきっかけを作ったすり減ったタイヤに感謝だな。

アクスルナットの緩みもシールの痛みも、気持ち的には少し凹んだけど、シールはいずれ交換しなければならなかった部品だからまあ仕方ないよね。まだ部品も手に入り、作業をしてくれるプロがいるだけでもありがたいと思わなければ。


そんな感じの顛末記でした。






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