ラビットS301の整備 その1

今日の盛岡は暖かく風もない絶好の整備日和。メンタルもやる気に満ち溢れている感じだったので一日バイクにかまける事にした。ボードに行こうか悩んだんだけど。




午前中は既存の3台のバイクの冬支度。ガソリンを満タンにしてワコーズのFUEL1を入れる。これ昔も書いたけど、入れるのと入れないのとでは春の一発目の始動時の苦労が違う。みんなセル無しのバイクだからねー。冬眠の前の儀式みたいなモンです。

2台のベスパはタンクがほぼほぼ空だったのでガソリンスタンドまで走り(ガソリンようやく安くなり始めた)、その後FUEL1を入れて少しアイドリングさせる。ベスパはコックをオフにしてキャブのガソリンを使い切ってしまう。
ET3には乗れる時には乗るだろうけど、SRとPパイセンはこのまま春までお休みだな。




昼食を挟み、ツナギに着替えラビットの整備。今日のメインは固着してしまっているリアブレーキランプスイッチの修理だ。ブレーキランプが灯かないと路上はとても怖くて走れないからね。

引き渡しの時から前のオーナーのK君に言われていた部分だったので、浸透潤滑剤を何度かかけておいたんだけど、やはりそれだけでは動くようにならないので取り外す。




シャフトの部分をバイスグリップで挟み、壊さないように丁寧に少しづつ動かす。と、前もって浸透潤滑剤をかけておいたのが良かったのか、固着したシャフトが少しづつ動き出した。

浸透潤滑剤をたっぷりとかけながら縦運動と回転運動をゆっくりと繰り返す。




どんどん動きはスムーズになってきたのでバイスグリップは外し、感触を確かめながら手でストロークさせる。始めはジャリジャリとした手触りだったけど、浸透潤滑剤をドバドバとかけながらストロークさせ続けると問題なくスムーズに動くようになった。戻りのバネも生きている。良かった、酷い固着じゃなかった様だ。




動きは問題なくなったのでテスターで導通を検査する。おー、ちゃんと動作する、スイッチのオンオフで回路が断続する、やった。




シャフトにグリスを塗ってやり何度かストロークさせてから車体に取り付ける。浸透潤滑剤だけじゃいずれまた固着しちゃうだろうから。




で、キーオンでブレーキペダルを踏んでみる。バッチリ点灯するね、修理完了。




想定よりかなり早くスイッチの修理が済んだので、フロントのブレーキにも手を掛ける。アジャスターを目一杯調整してもスカスカだったフロントブレーキ、バラしてみたらライニングがすっかりすり減っていた。

初めてバラすラビットのフロント周りだったけど、仕組みを確認しながら少しづつ作業。




ライニングはK君から新品パーツを渡してもらっていた。多分合うと思います、と言われていた部品だけど、さてどうだろう?




新旧比較。大丈夫そうだ。
ちなみにラビットのライニングは新品が入手難で、デッドストックを探すかブレーキ屋で張り替えてもらうしかない。伊藤自動車工業では張り替え品が売られているがコア返却が条件。
友達によると、県庁所在地レベルの街には絶対にライニングを張り替えてくれるブレーキ屋が存在するらしいんだけど、まだ僕が住んでいる街で見つけられていないんだよね。これは本腰を入れて探さなければ。

ちなみにK君はヤフオクで買ったって言ってたかな?まあ新品を手に入れる機会も無くはないんだろうけど、ブレーキ屋さんってちゃんと張り替えた後にドラムとの擦り合わせもやってくれるんだって。旧車と付き合うには絶対に作っておいたほうがいいコネクションだ。
顔が超広いつとむっちルートで探してもらえば早いかもな。




感心したのは、ブレーキカムの摺動部にちゃんとグリスニップルが付いている事。こんなの初めて見た。
というかこのラビットというスクーター、車体の至る所にグリスニップルが付いている。フロントのアクスルシャフトやリアのスイングアーム部にもあって、昔はそうやって整備をしながら乗るのが当たり前だったんだなーというのが分かる。
その甲斐があってか、ブレーキカムの動きは全然悪くなかった。バラしてカジりを取ったりする作業も必要なしだったな。




途中でパーツクリーナーのストックが無くなるという悲劇に見舞われながら何とか洗浄を済ませ、ちゃんとブレーキグリスを使って組み付けていく。




せっかくフロント周りをバラしたので、だいぶ減っていたフロントタイヤも在庫品に交換。画像撮り忘れたけど、合わせホイールの間には立派な造りのゴムのガスケット?みたいなのが挟まっていた。ベスパはもちろん、合わせホイールというとホンダのモンキー系もいじった事あるけどこんなん初めて見た。
まだ触れて間もないスクーターだけど、ものすごく丁寧に作ってある印象だ。だから頑丈で、未だに結構な台数が現存しているのだろうね。触るのがめっちゃ楽しい。旧い造りの鉄スクーターはやはりいい。

で、これらを組み付けた辺りで日没、本日はタイムアップ。お疲れ様でした。




差し当たって今後やらなければならない事は、クラッチワイヤーの遊び調整とミッションオイルのチェックかな、ポイントの状態の確認や点火時期のチェックもやりたいし、シリンダーのコンプレッションも測りたい。エアクリーナーの状態もまだ確認していない。

けど、とりあえずは公道を走れる状態にはなったので、ナンバーを取得しようかなって思っている。動画のとおり始動性もすこぶるいいしアイドリングも安定している。路上を走ってみて気付く不具合や起こるトラブルもあるだろうし。








ラビットの整備の続きです。






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