ET3のエンジン焼き付き修理 その9

厳しかった残暑も昨日あたりで終わったのかな、外の空気は一気に秋の気配になってきた。日中の気温も上がらないし湿度も低い。
過ごしやすくなった反面、なんだかんだ言って夏が好きな僕は少し寂しかったりする。夏の終わり、って独特の寂しさがあるよね、ああ今年もおわっちゃった、って感慨にとらわれるの、僕は夏だけかも知れないもん。

今年の夏はET3に全てを捧げた夏だったなあ。時勢柄積極的に遠出出来る気分でもなかったし、まあ僕がこよなく愛するポンコツなのでね、あまり後悔はないんだけど。
でもご存知の通り、かけた愛情は報われなかったしなー、その辺がすきっとしないと言うかモヤモヤすると言うか。一発でバーン!って直ったらまた違う夏になったんだろね。




今年の夏の機械いじりはツナギは着ないで、クローゼットの奥から発掘されたこの501を履いてやっていた。リサイクルショップで2000円くらいで売ってて、ジャストサイズだったもんで履く予定もないのに買ったもの。
多分’90年代製で、ボタンホールや紙パッチにほとんど使用感が無い事から、初めからウォッシュ加工が施されていたものの新古品っぽい。当時そういうのがよく売られていたんだよな。
オーラのかけらもない一本だけど、作業ですっかり汚れて多少風格も出てきた。愛用のこれまた薄汚れたコンバースに合わせると、悪くないよね。元々ジーンズって作業着だった訳だし、こういう使い方が本来なのかも知れないね。

そろそろツナギのシーズンだから、こいつも洗濯してやるか。しかし久しぶりに履いたけど、レギュラーの501の何と履きやすい事か。ウェストやヒップの寸法や生地の厚みはほぼパーフェクト。来年の夏もこれ履いて作業しようっと。




昨日、所用の合間に、夏バテを言い訳に10日くらい放置していたET3のキックを試しに踏んでみた。すると、今までなかったくらいのはっきりとした初爆があった。え?え?初爆あんじゃん、今までの鳴かず飛ばずは何だったの??と思い、出かける前の短い時間で押し掛けしてみる事に。

するとやはり、掛かりはしないものの、プラグのスパークに混合気が引火しかけているポン、ポンという反応が見られた。その状態は一定していたので、なんと言うか、各部は一応正常なのだけど何かが狂っていて始動に至らない状態なのかな?という感触。
暑かった時期のあの鳴かず飛ばず状態は何だったんだろう、きっと奴も夏バテだったのかな(出たぞ雰囲気で機械に接する奴)。




なので、今朝からちょっと自信がなかった点火時期を再確認する事に。
気温が低いと作業にも集中出来て、自分じゃこれ以上出来ないなってくらい追い込んでBTDCを出す。
そしてプラグを装着してキックしてタイミングライトを当ててみるも、やはりバッチリ合っている。そしてエンジンは始動せず。やはりか、無念。




さらにプラグホールから混合ガソリンを入れて試してみる。呼び水的に初爆が起きて掛かればいいなって思ったんだけどこれもダメ。あーあ。



もう本当に万策尽きた感しかないので、悔しいけど、改めて後は持ち込む予定にしていた関東の専門店にお任せする事にします。せっかく車体を持ち込むので、あと20年乗れる整備をしてもらうつもり。
ちょっと先方が忙しいみたいで車体を置いておくスペースが無いらしくまだ持ち込めないでいるんだけど、それまでの間にプロの手を煩わすまでもない作業をやる事にします。




例えばこういう作業ね。crimazのアンチダイブキット付属のヘックスボルトが脱落してた。
これインスタで他の車両もこうなってるの見たけど、このキットの要注意点なのかも知れない。結構がっつり絞めたんだけどなー。
crimazのこのキットを使用している方、定期的な増し締めをオススメします。




キット付属のボルトはなくなっちゃったんで、太さとピッチが合う汚いボルトを見つけてきて、ロックタイトを塗布して組み付け。
しかし改めて見るとホント汚いボルトだな、まあいい車体もどうせ錆だらけだ。




ホント気候も涼しくなって、夏バテも直ったのかな、身体は動くのでパイセンも持ってきて作業。ボロタイヤが履かされていてしかもパンクしていたスペアタイヤを交換する事に。




組むのは以前交換して外したピレリのSC93。まあスペアなんで。
でも僕、出先でパンクしてもそれを交換する工具持って歩いてないんだよな、、せめてタイヤ交換出来るくらいの工具を誂えて持ち歩こうと思って15年。そろそろ本気で工具揃えよう(遅せえよ)。


その後、ET3の修理代金の足しにするべく物置の肥やしになっていた部品達を、ヤフオクに出品するべく写真撮影。で、空いたスペースに、安い時期に買っておいたステップワゴン用のスタッドレスを置いて本日の作業終了。疲れた。


専門店に持ち込むまでにもう少し作業します。




万策尽きる?物語は続きます。Life goes on.




音はもちろんだけど、ジャケットも超クールなYMOの1st.。和服美人の頭から生えている配線はムーグに挿すシールドを模しているのかな。






4 comments on “ET3のエンジン焼き付き修理 その9

  1. いつも楽しく読ませてもらってます〜。

    困った時のおまじない

    良い混合 良い圧縮 良い火花

    全てチェックしていらっしゃるようですね!すばらしい!

    僕は静岡田舎で地蜂がいてよくいたずらされます。
    2ストなのでチャンバーはどうですかね〜

    • ヨコチン Post author

      jfyさん、はじめまして。
      アドバイスありがとうございます。そうなんですよ3要素は全部ちゃんと仕事してるっぽいんですよね。謎しかなくて困り果てています、、
      排気は「多分」大丈夫ってだけで実はチェックしてないんですよ、今度時間がある時にエアが通るか確認してみますね。

  2. shivatak

    こんにちわ、初めまして。横浜でオンボロET3とPXを所有する者です。今年の夏は20年目の私のET3もめげてしまい、色々対策を検討しているうちにこちらのブログにたどり着きました。

    他の投稿も読ませて頂きましたが、どうやら同年代な上に出身地も同じ南部地方、音楽の趣味も似た傾向にあるなあと勝手にかなりシンパシーを抱かせて頂きました。今後も楽しみに読ませて頂きます!

    因みにうちのET3はバックプレート修理して何とかエンジンは点火するようになりましたが今度はクラッチが滑りまくりの状態になってしまい、こちらも某専門店にお世話になる予定です。

    • ヨコチン Post author

      shivatakさん、はじめまして。
      ET3とPXだと僕の環境とほぼ同じですね。資料や情報というよりは読み物として書いているblogなので、参考になったかどうかは分かりませんが、ここでコメントのやり取りをするのもblogが取り持つ縁ですね。
      横浜にお住まいとの事、僕は血筋で言うと伊達と南部のハーフなんですが、そうですね、同年代で、しかも旧い鉄スクーターに入れ込んでいるという時点で、似たもの同士と言ったら失礼かも知れませんが、それ以外の共通項も多いのかもですね。
      横浜であればアクセスしやすい専門店も何軒かありそうですよね、東北はほぼ皆無なんですよ、なので多少の事は自分でやらざるを得なくて、、今回も片道600kmの距離を走って関東の専門店に持っていく予定です。

      ぼちぼち更新していくのでたまに読みにいらして下さい。よろしくお願いします。

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