ET3のエンジン焼き付き修理 その2

梅雨明けはまだなのか、連休の天気もかろうじて晴れるのは前半だけ、後半は雨みたい。何なら来週の木曜あたりまでずうっと雨予報。8月にならないと明けないのかな。
なので、天気いいうちに乗っておこうって事で昨日はLoser号に乗って秋田方面へぶらり。今日の午後からET3のエンジンを開ける事に。一応カーポートあるから多少の雨なら作業出来るんだけど、物置との行き来とか、やっぱり晴れてる方が楽だからね。




という訳でサクサク身体を動かす。タンク外してキャブ外してマフラー外してリアタイヤ外して、エンジン下にジャッキを掛けてリアショックのマウントを外してジャッキを降ろせばこの状態。ここまでは特に問題なく進んだ。
さて、ヘッドの11mmナットを4つ外して緊張のご対面。




画像の通りシリンダーの摺動面には目立った傷は見当たらなかった。




反対側もしかり。ふむ。




しかしピストンにはしっかり傷が。やはりか、、




こちら側の傷はかなり深く、ピストンは再使用不可確定。掃気ポートと抱きついたのかなあ。まあ仕方ない。




ヘッドにもびっしりカーボンが堆積している。まあピストンもだけど、この辺は35年超の歴史でもあるけどね、僕のところに来る前にどんなオイルを入れられてどんな使われ方をしてきたのか知る由もないし。

まあリスタートです、仕切り直し。




焼き付いた原因は想像通りだった。見る人が見れば上の2枚の画像で気付くと思うけど、ピストンのリング溝に溜まったオイルかすでピストンリングが固まって動かない状態だった。リングプーラーを使って丁寧に作業したのにトップリングは上手く外れずに折れてしまった位。
この画像をよく見ると、リング溝やリングの裏側にカーボン状になったオイルの燃えかすが付着しているのが分かると思う。




原因はやはり使っていたオイルだと思う。吹けも軽く上までよく回る、走りの面ではいいオイルだったけど、やはり良くも悪くもレーシングスペックのオイルだったのかな、ましてや混合比が不安定になりがちなベスパ で街乗りをするには向かないオイルだったんだろう。もうAmazonでも買えなくなっているし、今後使う事は無いと思う。

異変に気付きつつあった春にフットワーク軽く作業していれば今回の事態は避けられたのだろうけど、なかなかそういう判断出来なかったな、多少悔やまれるけど仕方ない。次はどのオイル使おうかな、また広島高潤のひましじゃけんにしようかな、少し悩みます。


あ、画像撮り忘れたけど、セカンドリングのリングギャップ測ってみたら0.45mm無い位だった。2万km走行って事考えれば優秀だよね、まあ整備時期であった事は間違いないけど。




汚すぎるヘッド、シリンダーその他をサンエスK1にドブ漬け。これ初めて使います。少しアルミに対して攻撃性があるみたいでリミットは3時間らしい。




待っている間にクランク室にゴミを落とさないように慎重に、シリンダーとの合わせ面を清掃、脱脂する。いい機会なのでインマニも組み直す事に。




今までシール剤は使わずに組んできたけど、今回はコレを使ってみました。Permatex社製のパーマシールド。耐熱、耐油、耐ガソリン性能があり、情報によると組み直しする時に古いガスケットが剥がれやすいらしい。
インマニは純正同等の紙のガスケットで組んだけど、シリンダーベースのガスケットは今回はアルミ製のを使う予定で、その際もこれを使ってやる予定。




カナーリ苦労してカーボンを落としたヘッド。サンエスK1、水溶性で、ドブ漬けしとけば綺麗になってるって感じじゃなく、たまに上げてブラシでこすりまた漬けるみたいな作業をしないとここまでにはならない。ましてやアルミパーツにはタイムリミットがあるので万能って訳じゃないね、再使用不可のピストンも試しに漬け込んでみたけど、ブラシが入らないリング溝なんかは綺麗にするのは無理だった。再使用したいなら別の洗油を探すか、ウェットブラストかけてもらうかだね。


さて、次はヘッド同様綺麗になったシリンダーをボーリングに出す段取りだな。




続きます。






きゃー冨士夫さーん!カッチョいいー!!








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