2025盆ツーリング3日目 昨日今日明日明後日

この日も無事に5時30分に眼を覚ます。昨日缶ビール一本しか飲まなかったからな、目覚めもスッキリ。血圧が低い僕は起きてすぐに活発に動けないので30分くらいぼんやりしてから荷造りをして、6時30分に出発する。
この旅の最終日、今日も無事に走り切ろう。




この日も出発の時は雨。また予報が外れた。でも雨雲レーダーを見ると、走る予定のルート上はそんなに降らないみたい。雨雲との追いかけっこになりそうだけど、レインウェアは着ずに出発する事にした。降られたとしてもちょっとだ、この季節ならすぐに乾くだろ。
コンビニで朝食がわりのウィーダーインゼリーを飲んで国道7号線に乗る。

この日の目的地は、青森県弘前市。友達に会う約束があるのだ。移動距離は160kmくらい、待ち合わせの時間が11時だからそんなにタイトな日程でもないが余裕がある訳でもない。
無事出発した事を友達にLINEで伝える。

7号線は能代市までは平野を走り、そこから山間部に向かって東進する形になる。案の定雨には当たらず、フロントタイヤが突っぱねた飛沫でジーンズの脛が濡れたくらい。大館市に着く頃には太陽も出てきて気温もだいぶ上がってきた。
僕のFXRはだいぶ距離を走っているバイクで(60.000kmくらい)、主治医に言わせると腰上は何度か開けている形跡があるそうだ。特にオイルの上がり下がりもなく白煙も吹かず、メカノイズも大きい訳ではないが、ミッションが少々お疲れ気味だ。オイルが交換時期間際だということもあるけど、熱を持ってくるとニュートラルに入りづらくなる。
この日も大館市の市街地を走っている時これに悩まされた。少しでも車体が動いているうちだとスコっと入るのだけど、それに失敗して停止してしまうともう入らない。
ミッションオイルを交換すればこの辺も解消されるんだけど、オイルの寿命が近くなるといつもこれだ。ちなみにミッションオイルは主治医はMOTULのモリブデン入りのものを使ってて、エンジンオイル交換の2回に一度(6.000km)毎での交換。今度交換する時に手持ちのZOILを入れてみようと思っている。




時々休憩しながら弘前を目指す。気温はそこそこ高いが、湿気が少なくて気持ちいい。というか国道7号線めっちゃ気持ちいい。
道は市街地を抜けて山間部に入った。と言ってもガッツリとアップダウンって感じじゃなく、丘を越える感じ?なだらかな高速コーナーの登坂車線をいいペースで登ったら目の前にぱあっと津軽平野が広がったり、景色もバラエティに富んでいて面白い。

走りながらの写真は撮れないのでここでその感動をシェアする事は難しいんだけど、コーナーを抜けた先がどうなっているのかが分からないのは何とも言えない楽しさがある。明日の事は分からない、という奴だね。
特に初めて走る道ではその楽しさは倍増する訳で、まだ走った事のない道探しに日々余念がなかったりする。




明日の事は分からないからね、そこが冷たい水なのか熱いお湯なのか、はたまた今日と変わらない生ぬるいぬるま湯なのか全く想像がつかない。変わらないルーティンみたいな暮らしの中でも何かしらの変化が起こる。
そう、明日はたいがい明後日の方向からやってくる。思いもよらない方向からね。いい事も悪い事も。だから最近は長いスパンでの目標みたいなのは立てるけど、近い将来に起こるだろう(と予想される)物事について必要以上にあれこれ想像したり妄想したりするのは止めてしまった。時間の無駄だからね。

この旅もそうだよ、二日目三日目は天気予報が外れての雨だった。想像よりも暑くなかった。川反では居酒屋にも入れなかった。全部が予想外だ。
だし、普段の生活での予想外はほぼ人間関係で起きる。人の心はほんとうに分からないからね。まあ逆に他人が考えている事が全て分かってしまったらそれはそれで地獄だとも思うけど。

だから全部が出たとこ勝負。状況にその身の全てを委ねるのではなく、状況に合わせてその都度対処していく。そのくらいのスタンスの方が生きててストレスは溜まらないんじゃないかなって思う。
そういう所も旅と人生は似てるね。




そんな事を考えながら刻々と変わる道路や景色の中を走っているうちに友達との待ち合わせ場所に着いた。
弘前の友達は、僕が勝手に思っているだけだけど、辛い時に助けてくれた恩人でもある。最後に会ったのは一昨年かな、最高潮に凹んでいる時期で、気を遣う人だから随分心配かけちゃったよなーってずっと気になってて、元気になった姿を見せたいなって前から思ってた。

喫茶店マニアの友達のアテンドで待ち合わせ場所近くの昭和な喫茶店でランチを食する。普段連絡はほとんどしないから、余計に話す事はたくさんある。友達はフルタイムの仕事に勤めるかたわら、数年前に他界したお父様の跡を継いでりんご農園の主でもある。
そういう話から、折り合いの悪い義兄の悪口までゲラゲラ笑いながら聞いていると、友達が津軽弁でしみじみと「元気になったねぇ〜」と。
そうだよ人間は再生するんだよ。SNS見るのやめたり筋トレしたり、努力も随分したけど。そんなに長生きしたいと思わないけど、あと20年くらいは生きたいしね。




その後、僕の希望で岩木山神社に。この旅でした唯一観光らしい事。
一昨年も来たんだけど、11月の初めの、弘前に初めて降った初雪の日で天気が悪かった。この日はご覧の通りの晴れだけど、雲がなければ本殿の背後に岩木山が綺麗に見えるのだとか。

一昨年、ここに来た時辺りから運気が上がり始めたんだよなー。その時に引いたおみくじ、まだ家の柱に貼ってある。末吉だったんだけど「そのうち何とかなるから今はじっとしていなさい」みたいな事が書いてあって。実際本当に何とかなったからね。
人生最悪だった2023年、あの年に一度死んだみたいなもんだからね。これからの人生はおまけみたいなものだよ、どんな明日が明後日の方角から来ても何も怖くない。




岩木山神社の手水舎は狛犬の口から水が出ている。めちゃくちゃ可愛い。笑




この神社、参道に緑が多いのも好き。友達によるとかなり由緒のある神社らしいんだけど仰々しさは少しもなくて、長い間市井の人々に寄り添ってきて、そして今もそうやってそこに在っているのが感じられて、ほんとうに好きな場所。

なんか少し前に、人に「宗教人」とか揶揄された事があるんだけど、そういうこっちゃねーんだよ、悪いけどね。
僕は神も仏も信じてないよ。ただ信仰は自由だよ。今よりずっとずっと情報が少なかった昔、ただでさえ天候が不安定な北東北の地では、日照りや冷夏、冬の豪雪はほんとうに命に関わった。不作による飢饉で何万人って人が飢えて亡くなったりするの、特別な事じゃなかったんだよ。
東北の歴史のある神社仏閣はそんな人たちの心の拠り所だったんだなって雰囲気が伝わってくるんだよ。そういう空気を感じるのが好きなだけ。

まあ今となってみればあれも人間臭さが感じられて面白い経験ではあったけどね。




友達との再会も果たした、岩木山神社への再訪も果たした。さあ、そろそろ帰りますか。
友達に別れを告げ、ガソリンを満タンにして住んでいる街を目指す。下道を走るか高速に乗るか悩んだけど、残りの体力が売り切れ寸前だったので高速を走る事にした。翌日からまた仕事だ、旅の疲れを少しでも取る時間も必要だ。メットをフルフェイスに被り換えて走り出す。

盛岡以北の東北道は交通量が少なくて走りやすい。お盆真っ只中にも関わらずこの日も快適だった。
電光表示板が「安代から盛岡まで雨、通行注意」とアラートを表示している。もう家に帰るだけだ、多少の雨なら濡れてもいいや、あまり酷い降り方だったらカッパを着よう。




安代ジャンクションを過ぎても雨は降って来ず、時々晴れ間も見える。ただ途中トイレ休憩に寄ったPAはアスファルトが濡れていた。最後の最後に天候と噛み合ったかな。




あと1時間、最後まで気を抜かないで無事に家まで辿り着くぞー。




滝沢ICで高速を降りる時に左のウィンカーが点かないのに気づいたけど、18時過ぎに無事帰宅。流石に少し疲れてるけどいい旅だったな。1000km弱、旅を一緒に走った相棒を眺めながらタバコをゆっくりと一服する。




この日の走行距離323km、総走行距離977km。繰り返すけど本当にいい旅だった。
今年はあと1~2回、旅に出たいなー。






いいねぇ〜







2 comments on “2025盆ツーリング3日目 昨日今日明日明後日

  1. Turn-X

    弘前は行ったことがないですけど、良さそうですね。
    日本海側の道は、馴染みのない者にとっては独特の雰囲気があって自分も好きです。
    新潟から南下した時は、富山くらいから気温が変わったような記憶があります。
    日帰りの旅行はたまに行きますが、泊まりがけもまた行ってみたくなりました。

    • ヨコチン Post author

      日本海いいね、三陸の海もいいけど、夏の日本海の穏やかな感じは落ち着くね。
      弘前、りんご畑が本当にたくさんあったよ。笑
      北陸もいいなー、オレバイクで走ったこと無いんだよなー。
      泊ツーリング楽しいよ、カブで四国一周とか楽しそう!

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