
先月だったか、グループLINEに招待された通知が来た。高校の同級生達、その中でも同じ予備校に通っていた仲間達のグループらしい。
20数年前に岩手に来て以来、予備校の仲間達にはほとんど連絡を取っていなかったので、まあよく覚えていてくれたなあという感想だったんだけど、どうやら近々飲み会を開く予定らしく、その日程調整の為のグループの様だった。
集まる予定の日はちょうど仕事も無かったし、本当にご無沙汰していた関係性だったので僕も参加する事にしてホテルを予約した。天気も悪くなさそうだしバイクで行くか、でもFXRは入院中だしSRでかな、と考えていたら思いがけなくFXRが帰ってきたというのは前回の記事に書いた通り。
ETCが付いているバイクは高速料金が安くなったんだよね、土日祝日限定だけどちょっと前に二輪車定率割引というものが出来て、普通車の2/3くらいの料金で走れる。燃費もクルマよりいいからガソリン代も安いし、何より移動が楽しい。こりゃバイクで行かない手はないだろうって事で、ホテルのチェックインの時間に合わせて13時過ぎに家を出た。

帰りは下道を走る予定なので今回もメットはふたつ持ちで出掛けた。高速はやっぱりフルフェイスが楽だし、一般道はオープンフェイスが断然気持ちいい。今後定番の装備になりそう。

ここひと月くらいで3回目の東北道上り線なので特に書く事もないんだけど、今回はリアショックを交換して初めてのライドなのでそれはちょっと楽しみ。
盛岡南ICから乗ってすぐの紫波SAで昼飯を食う。僕はかき揚げ蕎麦が大好きなんだけど、なかなか食べられる所ってないよね?こういう普通の奴を出してくれる店が家の近くにあったらなあっていつも思っている。

荷物も積んでいるしディフェンダーバッグに隠れて分かり辛いけど、新しいショックは大阪のトランプ・サイクルオリジナルのMONO-RTという倒立式のモデル。プリロードは無段階、ショックの伸び側が22段階に調整出来る。
前に付いていたのがIKON製の自由長335mmのもので、少し車高を上げたかったので330mmのモデルに+20mmの延長エンドアイを組んで今までより15mm伸ばした。

タイヤのトレッド面がリアフェンダーから完全に見えている。車高は結構上がったね。

バッグがなければもっと車高の上がり具合が分かると思うんだけど、写真だとなかなか伝わらないかな。一層「それっぽく」なりました。自画自賛だけどバチクソにカッコいい。
ショックは主治医とよく相談して選んだんだけど、値段の割にすごく性能のいいショックですよという事らしいので主治医を信頼してチョイスした。実際良かったです、剛性感もあるし動きもいい。今まで突き上げをドン!と喰らっていた大きさの路面のギャップもすんなりといなしてくれる。いいですね、これ。この性能で89.000円税込の値段はバーゲン価格だな。

他には盆ツーリングの最中にクルクル回り出したグリップを、SRにも付けていて感触の良かったVANS×CULTのものに交換した(これは自分で作業)。このグリップもいいです、ゴムの質感もいいし、中央が少しだけ膨らんだ形状がとても握りやすい。
グリップとシートの表皮は、バイクとライダーが触れ合う数少ない部分なので操作性にかなり影響する。ちゃんとバイクに乗りたい人はこの部分にはちゃんとした部品を使ったほうがいいと思う。
このグリップ、インチバー用とミリバー用の両方出ているんだけど、そろそろ在庫がないWebショップが増えてきている様なので欲しい方は今のうちに入手しておいた方がよろしいかと。

休憩しながら、16時過ぎに仙台に着く。仙台の街には立派な地下駐輪場が何ヶ所もあって便利だ。街が大きいから自転車やバイクをシティコミューターとして使う人が多いんだろうねー。この辺は流石大都市だね。
防犯カメラも付いているから盗難やイタズラの被害に遭う事も少なそう。

6人のおじが集まって18時からスタートした飲み会は、めっちゃ楽しかった!仙台に住んでいる連中はちょくちょく会っているのかなあって思ってたんだけどそんな事もないらしく、会うのはみんな10年ぶりとかだったらしい。僕も含めて皆いい感じにアブラが抜けてて、歳取るのも悪くないなって思ったよ。
それにしてもその生態が一番謎に包まれていたのは僕に違いないので、元気な姿で皆に再会出来て本当に嬉しかった。
1次会が2時間、2次会が2時間で22時くらいにはお開きになったんだけど、ほとんど近況報告で終わってしまったな、そのくらいみんなで会うのは久しぶりだったみたい。今回の主催者はいずれ高校の同窓会を開きたいとか言ってて、オレが連絡取れる同級生には繋げられるからって話はしておいた。ここには書かなかったけど、今年の6月と8月に同級生と飲んだんだよね。
ちょっと気が早いって言われるかも知れないけど、終活みたいなものだよね。少なくとも僕はそのつもりで参加した。会えるうちに会っておかないと次の機会まで生きている保証なんてない年齢になってしまったからね。
3年に一度くらいのペースで、またみんなに会いたいな。

翌日は6時に起き、7時30分にホテルを出る。一日予定がないので、この日は一般道をゆっくり走って帰ろうと決めていたのだ。
気温は暑くもなく寒くもなく、湿度も少なくて空気はカラッとしている。絶好のバイク日和だ。事故なく安全に家まで帰ろう。

それこそ数十年ぶりで来た景勝地の松島を通り越し、奥松島の辺りで1度目の休憩。気候もいいし、昨夜からのいいヴァイブスが身体に残っているからかめっちゃ気分がいい。

バイクに乗ってて良かったなあ、本当に。

道の駅やコンビニ等、トイレを借りられるスペースで何度か休憩をしながら国道45号線を北上する。
45号は、海沿いに出たり北上川に沿ったり丘を越えたりしながらまた海沿いに近付いていく。バイクでのんびり走るのにはいい道路だ。

ちょっと脇道に外れてみると、名前も分からない小さな漁港に出た。
先客は、ひとりの釣り人。今時期何が釣れるんですか?と聞いてみたら、アジとかハゼですかね、という返事。僕は釣りはやらないけど、ひとりで丘っぱりで釣りするのもいい休日の過ごし方だね。
この方もおひとり様界隈の方らしく、石巻あたりまで行くと釣れるは釣れるんだけど人が多くて…と仰っていた。分かりますオレも賑やかなの苦手です、と界隈同士で軽く盛り上がる。

いい休日をお過ごし下さい。

さらに南下すると、海水浴場に隣接した道の駅を発見。

いいねぇ〜
この辺まではリアス式海岸が出来てなく、空と海が広い。三陸沿岸もいいんだけどちょっと閉塞感があるんだよね。こういう広い空と海は心が洗われる。タバコを吸いながらしばし景色を味わう。
その後気仙沼の魚市場に併設されている回転寿司で昼食を摂り(めちゃくちゃ旨かった)さらに北上する。が、気仙沼市内を走っている時に、信号待ちでギアをニュートラルに入れる事がほぼ出来なくなっている事に気付いた。クラッチのミートポイントも随分近い。あれおかしいな、と思っていたんだけど、唐桑の辺りを走っている時に「バツン!」という音と共にクラッチワイヤーが切れてしまった。
うわマジか、こんな所でどうしよう?当然予備のワイヤーなんて持ち歩いてないし。
ここから20km先の大船渡にハーレーを扱っているバイク屋がある、そこならワンチャン在庫しているかも知れない。その店まで何とか走って行く事に。

ワイヤーはクラッチレバーの根本から切れている。このレバー、上下方向にガタがかなりあって、走っている間それが上下にずっと振動している。それがワイヤーにとって負担がかかっていたのか…。
止まる寸前にニュートラルに入れられればエンストはしないが、発進が出来ない。仕方なくギアをローに入れた状態でセルを回し車体を押し出してエンジンを掛けるが、僕のFXRはタンク下のイグニッションを捻ってセルを回すように改造されていて、片手でその作業をやらなければならないんだけどめっちゃ怖い。出来るだけ信号で止まらない様にして何とか件のショップまで辿り着いた。

ようやくショップに辿り着くが、クラッチワイヤーの在庫はなし。おまけにショップの前でエンストした弾みでバイクを倒してしまい、気分は萎え萎え。更に雨まで降ってきたので自走は諦め、任意保険のロードサービスに連絡して盛岡まで運んでもらう事にした。がっくし。

僕が入っている任意保険はレッカーサービスは100kmまで無料。主治医の店まで97kmとかだったので費用はかからなかったんだけど何だかすっきりしない旅の終わりだった。事故った訳ではないけど、無事に家まで帰れたかって言うと微妙だし、初めてFXRを倒してしまったのも地味にショックだった。バッグのステーに少し傷が入ったくらいで大したダメージはなかったんだけど。
FXRはまた入院。ついでに交換時期だったエンジンとミッションのオイル交換もお願いした。主治医によるとやはりクラッチレバーのガタは普通じゃないらしく、これがワイヤー切れの原因っぽいから交換したほうがいいと言われたのでそれも頼んで、昨日作業が終わって帰ってきた。
ウィンカーもだけど、こうやって少しづつダメ出ししながら仕上げていくしかないんだろうねー。
とりま大変楽しい週末でした。
クラブバイクはこう乗れ!という見本のような動画。しかしこのダイナのライダー上手いな、マフラーもキックスタンドも路面に擦りまくりで、一度リアがブレークした時も見事に滑りを押さえ込んでいる。
ちなみにワタクシはハングオフは出来ないしやりません。ワタクシは白バイ警官の様なリーンインがスタイルです。下半身で車体をグリップしてないと怖いんだよね。というか白バイ警官のライディングは昔からめっちゃリスペクトしてます、昔は良く捕まったくせにね。笑