HeadsUpハウス

このblogを定期的に読みに来て下さっている方々には突然のご報告になると思うんだけど、家を出る事にしました。

と言っても衝動的に決めた事ではなく、数年の間の準備と熟慮の末の行動なので、前を向いたアクションというか、人生の終盤戦を自分らしく生きるための決断だと自分では思っている。
家を出た原因についてはこんなところで書くことじゃないよね、夫婦それぞれに思いがあっての結論なので。僕の言い分だけを誰かが見られるところで書くのはフェアじゃない。でも別れた方がお互いのためだったっていうのは本当にそうで、だから全然悲しい話とかではないのでご心配なく。

まあふたりの子供には複雑な思いをさせただろうけどね。それが唯一にして大変大きな心残りというか、負い目だけど。




でね、中古で家を買ったんです。格安でね、築50年の古い家。
ご存じの通り、僕ひとりで、クルマは2台、バイクは4台持ちなので、アパートやマンションには住みづらい。まあ何事もなければあと20年は生きるだろうから、値段次第では賃貸よりも現実的だなあって思ってずっと探してた。
でもいい物件はなかなか見つからなくってね、年齢的にも何千万ってローンは組めないしね。そんな中可能な限りのいい出会いが出来たと思ってる。月々のローンだって賃貸の金額よりも安いくらいだしね。

クルマは僕所有の2台プラスもう一台停められて、バイクの置き場所にも困らない。築年数は古いけど、建物の痛みは少なかった。ちょっと手直しすれば結構快適に余生を送る場所になるんじゃね?って旧いモノ好きの僕の直感が告げたんです、そりゃ古い家だから手を入れなければならないところも出てくるだろうけど、そういうところを直し直し住んでいくというのも悪くない。


今年に入ってからこのblogの更新頻度がぐっと下がっていたのはこの事があったから。なかなかハードな毎日を送っていたのです。




住み始める前に、キッチンだけは綺麗にリフォームした。僕、結構料理をするので。
まあ旧いクルマで言うと、へたったショックアブソーバーを新品にした、みたいな感じか。
トイレ、バスは前の所有者がリフォームしていたみたいで、手を入れずにそのまま使えたのはラッキーだった。




元から付いていた白熱球を全部LEDに交換したり…




こういう旧いスイッチを




現代の部品に換えてやったり。こういうインターフェイスの使い心地は地味なストレスになるからね、忙しい引越しや片付けの合間を縫って手直ししてやる。




前の住人が残していったファンヒーター。3台あって、買うと結構高いからラッキー!と思い寒い夜に動かしてみたら…




マトモに動いたのはひとつだけで、一台はこんなエラーコードが出て動かなかった。マジか。




でも調べてみるとファンヒーターの修理って簡単で、ちょっとバラして、白く変色している2本の棒(点火プラグとフレームロッドと言うらしい)を紙やすりでこすって綺麗にしてやると動くようになった。
ストーブの品番とエラーコードでググると修理法を記載したwebサイトが何件かヒットするし、何ならYouTube動画まであるっけ。
クルマやバイクをいじれる人なら簡単に直せるね。




コイツに至っては何故か灯油タンクが入って無くて、流石にゴミに出すかと思ったけどダメ元でググってみたらタンクだけ部品で買えるのね、新品のヒーターの1/4の値段だったので購入、ストーブ問題は無事に解決。




そんな事をやりつつ、まあ後は写真に残せないような雑多な片付けだよね、毎日毎日少しずつやっつけて、あっという間に時間が過ぎて、先週辺りからようやく人間らしい暮らしが出来る様になった。で、今日で前の家を出て丸3週間になる。


22年ぶりのひとり暮らしはどうだろう、正直に言うと、ストレスはないよね。気楽なんだけど、その気楽さを素直に喜べない僕も居て。やっぱりふたりの子供のことがどうしても心に引っかかる。

ひとりな分だけ自分と向き合う時間はたくさんあるから。
自分は誰かと一緒に住める人間じゃなかった、なんてのは僕のごく個人的な都合であって、それこそ子供たちにしてみれば、勝手に作っておいて勝手に出ていって、なんと都合のいい父親なんだと言われれば返す言葉もない。
だから、この事は一生引け目なんだろうな、と思うし、今は感じる気楽さよりもそういう贖罪の意識の方がずっと大きい。
なので気分は沈みがちだ。それも3週間経ってこうやって文章に出来るくらいには軽くなってきてはいるけども。家を出て良くなる事の方がずっと大きいと感じていたし、実際その通りだとは思うけど、すぐに開き直れるような事ではないからね。

でも仕方のない事なんだね。僕はそうやって生きていく事しか出来ない人間なのだろう。凹む事も多いけど、それでも時間が来ればいつも通りに朝が来てまた一日が始まる。この家で暮らしながらそんな毎日を少しでも上を向いて過ごしていけたらな、という思いを込めて、HeadsUpハウス、と名づけることにした。
家って、ただの物理的なものじゃなく生活の基盤だし、心の支えになったりもするからね。



いい家にしようと思う。







4 comments on “HeadsUpハウス

  1. Turn-X

    お久しぶりです。
    しばらく前に某所で、バイクを移動中の写真を見て嫌な予感がしていたのですが、大変だったのですね。心中お察し申し上げます。
    当分は落ち着かないことと思いますが、時間ができたらいつでも電話でもしてください。
    また経験上、気分がモヤモヤするときは自転車で15分くらい走ると、意外とスッキリするかもですよ。
    もっと近ければ一緒に飲みに行けるんですがね(笑)

    • ヨコチン Post author

      ありがとう。
      まあ今ではそんなに特別な事じゃないし、今出なかったら将来的にはもっと酷い事態になっていたと思うから、仕方のない事だとは言うものの、やっぱり子供たちの事なんだね、気に病むというか、何ならオレ自身が寂しいのかも知れないね、特に息子とはずっと仲良かったからね。
      出来るだけのフォローはしていくつもりだけどさ。
      バイクを運んでくれたつとむっち、彼は去年離婚したんだけど、その事を今でも気に病んでいるんだよ。未だに何かにつけてその話になる。彼には子供はいなかったんだけどね。
      普通に生きていくのも、それだけで大変だよね。笑

  2. シラサワ

    何はともあれ,お疲れさんです.
    男一人で一軒家にファンヒーター3台ってことは寒い岩手でも家の中でバイク整備おっぱじめるの時間の問題.男のロマンすね〜www

    • ヨコチン Post author

      いやこれがね、そんなに広い家じゃないんですよ残念ながら。
      広めの居間とキッチン、寝室、2階に物置、で終了、逆に良かったのかな?笑
      ただ、バイクを停めるスペースにはかなり余裕があるのは怖いっちゃあ怖いですね、増車に歯止めがかからないかも。
      あと、ファンヒーターの修理はなかなか面白いです、一台イマイチ調子出ない奴があるんですよ。これはハマるかも。

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