早速ラビットの整備です。まずはマフラーだな、という事で取り外しました。
これが取り外したマフラー。でろんでろんに汚れている。
マフラーの取り外しは簡単で、シリンダーのスタッドのナットを2本、エンジンケースへのマウントボルトを2本外すだけ。場所が場所だけに錆で固着などはしておらず難なく外せた。
これが裏側。こちらは乾いた土汚れが堆積しているね。
で、外せる仕組みになっているテールパイプを外したら、カーボンの塊がマンガみたいに盛大に詰まっていた。え、エンジンが吹けない原因ってこれなんじゃね??
試しに外したばかりのマフラーをまた装着し、エンジンを掛けてみる。
バッチリ吹けるー。わはは、開始30分で修理完了。ウケる。
これにて修理終了、ではあまりに面白くないので、マフラーをレストアしてやる事にした。ラビットのマフラーは当然新品なんて手に入らない。穴が開いたら溶接でそれを塞ぎながら大事に使う部品なのだ。
薬剤を使って内部のカーボンやオイル詰まりを取り除き、耐熱スプレーで塗装してやろう。少しでも長く使ってやりたいからね。
まずは大きめのドライバーで汚れを大まかにこそぎ落とす。
そして第一の薬剤登場。サンエスK1。これはどちらかと言うとマフラー外側の汚れを落とす目的で使う。
YouTubeを見ていると、マフラー内部のオイル/カーボンを落とす目的でこれを使っている人もいるみたいだけど、経験上厚く積もったオイル汚れやそれが石化したカーボンを溶かす力はこいつにはない。
まあ皮膚にも優しいし、水溶性で使い易い薬剤だけどね。適材適所で使ってやればいいと思う。
容器にサンエスK1とお湯を入れ、ちょっと浸け置きしたらブラシでこすってやるとデロンデロンだった油汚れも簡単に落ちる。逆に言うとこすらなければ落ちないので、繰り返すけど手の入らないマフラー内部の洗浄には向かないかな。
時間の都合もあって、このまま一晩放置する。
翌日。第二の薬剤が登場。パイプユニッシュ。
調べた限りでは、今割と簡単に手に入る薬剤で2ストロークエンジンのマフラー内部の洗浄に一番向いていそうなのがこれ。元々排水口の詰まりや汚れを除去する為の薬剤で、ホームセンターやドラッグストアで簡単に手に入り、安価。僕は初めて使うけど、まあ使ってみましょうというところです。
マフラーの出口を入念に塞いで…
パイプユニッシュを注入。S301のマフラーは容量が大きいのか、2本とちょっと入った。
やはりサンエスK1では取り切れなかったオイル汚れが付いているマフラーエンドとクランプも浸ける。
説明書きによると15分から30分の浸け置きで良いそうなんだけど、アルカリ性の薬剤で鉄を侵す心配もなさそうなのでこれも一晩浸け置きする事に。
時間があったので、マフラーのフランジ部を軽く面出ししておいた。厚手のガスケットで組む部分なのであくまで軽く(本当は鋳鉄のフランジがめちゃ削り辛くて1時間ほどでギブアップ)。しないと思うけど排気漏れするようなら気合い入れてやり直します。
一晩浸け置いたパイプユニッシュを抜く。初めは真っ黒な液体が出てくるが、それが透明になるまですすぎを繰り返す。この時期の水仕事は辛いね、整備は素手派の僕だけどゴム手袋を着けて作業すれば良かったと後悔。
そして全体を良く乾かしてから耐熱塗料でペイント。見違えました。
このマフラー、ひどい錆も無く鉄もしっかりしてるんでずうっと使えそうだ。良かった。
そんなに難しい作業じゃなかったんだけど、浸け置いたり乾かしたりで、冬場だから余計に時間はかかっちゃったな。
また旅に出たりボードで初滑りしたりを挟みながらだから時間かかったけど、テールパイプも組み付けてレストアが終わったマフラーを本日車載しました。ちなみに作業を始めたのは11月26日。
組み付けにはラビットハウスさんから取り寄せた新品ガスケットを使用、無事にエンジンも掛かったんだけど動画撮ろうかと思っている間にガス欠でエンスト。まだナンバーも付いていない車両なんでまあ無理せずにシェイクダウンします。路上デビューは来春だなー。どうせ間もなく2輪には乗れない時期になるのでのんびりやります。
次は固着しているブレーキランプスイッチの修理だな。