ラビットS301買いました

さて、新潟県から引き揚げてきた僕の新しいおもちゃ、ラビットS301です。


まずは購入に至る経緯から書こうかな。


本当は、というか、実は僕、大型バイクの増車を画策していたんですね。某国製のVツイン。知人を通じて売り物件の情報を知り、まさに僕の理想通りの車両で値段も手頃だったので、知人にも尽力してもらいながら販売元のショップに連絡を取りホールドしてもらっていた。
でも決して安くない買い物だし、実際に見て確認してから買いたかった。関東のショップが売りに出していたバイクだったんだけど、皆さんご存知の通りほんのひと月前まで国内でも疫病が猛威をふるっていて正に緊急事態、医療関係者と一緒に仕事をし、娘が受験生である僕はとても関東まで見に行くことが出来なかった。
10月に入った辺りからようやく感染拡大が収まり、これはそろそろ見に行けるな、スケジュールの調整をしなければ、と思っていた矢先に別の買い手が決まってしまったというね。

まあ仕方ない。随分と待たせてしまっていたから、知人とショップにお詫びして清く諦めた。いいバイクだったんだけどなー。


そんな訳で、なんか買おう、という事になり(どんな訳だ)それじゃ前から欲しかったラビットにするか、という事でヤフオクに網を張っていたところその網に引っ掛かったのがこの車両。それを自分で引き取りに行ってきたのは前のエントリに買いた通り。




車両の外観はご覧の通り。雰囲気のいいオリジナルペイントが残った個体で、100%僕の好み通り。傷や細かい錆や塗装の褪せ具合も完璧だ。このボディを買ったと言っても過言ではないくらい気に入った。
足回りの塗装も「適度にヤレている」感じでこれまたいい状態。汚らしさは無く、上手く年齢を重ねた老人みたいな佇まい。
値段も適正だったと思う。いい買い物だった。今現在めっちゃ気に入っています。




とは言え、機関その他は公道を走るにはちょっと手を入れなければならない状態で、それは売り主のK君から事前に聞いていた。

実車を確認してみた結果をToDoリスト代わりに具体的に列挙すると…

・エンジンは掛かるが、吹け上がりが悪い
・フロントブレーキがスカスカ
・ブレーキランプが灯かない
・ステアリングステムが少しゴリゴリいう

タイヤその他消耗品や、各ワイヤー類の調整なんかは除くとざっとこんな感じ。これを直してやるのが当分の間の僕の仕事になる。


このblogをよく読んでくれている人はもう知っていると思うけど、僕はちょっと調子が出ていなかったり古くて少しくたびれている乗り物に手を入れて仕上げていくのが大好きだ。手を掛けた結果が出て少しづつ調子を取り戻していくのは本当に楽しく、チューニングパーツを組み付けてスープアップするのよりも好きなくらい。
だからこの個体は正に僕好みの状態だ。少し調子悪いくらいの方がいいのだ。こういう所が初対面だった新潟のK君に変態だったかキチガイだったかって言われる所以なんだろうね。


50年以上前に生産されたラビットだけど、愛好家が尽力してくれていて最低限のパーツの供給は何とかなる状況だ。でも当然手に入らないパーツも多く、だから「旧車を維持する」心構えがないと現代の道を走らせるのは難しい。それはベスパには無い苦労だね。
こういうガチ旧車を所有するのは実は初めてで、修理のために手を掛けるにしても入念な下調べが必要になる。

まずはエンジンの修理をしたいので、ラビットハウスさん伊藤自動車工業さんのWebを見て、欲しいパーツ、必要なパーツをリストアップする事から始める。

ちなみにラビットハウスさんのホームページ(って呼び方がしっくりくる作り)、圧巻の情報量です。TIPSもたくさん書いてありとても参考になる。このHPが無かったら僕はラビットを買っていなかったと思う。




エンジンが吹けない原因は、キャブか点火系、マフラーの詰まりなんかが怪しい。エンジンを掛けるとマフラーエンドから真っ黒い汁が垂れてくる。ET3の修理でも泣いた部分でもあるのでここを最初に手を掛けることになりそうだ。マフラーのガスケットは入手可能。

ポイントは純正はもう手に入らず、伊藤自動車工業さんで代替品が買える(予約販売)。これは現物を確認してみて消耗しているようなら購入して交換しよう。コンデンサは入手可能。




キャブはK君の前のオーナーがOHしたらしい。OHキットも入手出来るので確認がてら一度開けてみよう。シリンダーのガスケットも入手出来るので、路上を走り出す前にここも開けてみた方がいいかも知れない。ベスパと違ってフレーム車なので整備性は良さそうだ。




現状こんな感じです。始動性もいいしアイドリングも比較的安定しているんだけど吹けが重い。家の前を少しだけ走ってみたけど、車速が全く上がらない。つとむっちの調子のいいラビットに乗った事もあるけど全然違う。やはりマフラーが詰まっているのか、キャブのメイン系に不具合があるのか。
まあ諸事情により時間はあるので、明日以降早速手を掛けていこうと思います。



S301にはいくつかの種類がある。大きく分けて、初期型のS301A、過渡期の、Aのボディに後のBのエンジン(ディスクバルブ式、ちなみにAのエンジンはピストンバルブ)を積んだ通称S301AB、そして僕が入手したS301B。僕の新しい相棒は1967年と1968年の2年間生産されたS301Bの4型と言われるモデルだ。301の最終型だね。
それにしてもこのルックス、可愛すぎるな。不思議なくらいの癒し力。素敵な仲間が増えました。嬉しい。

自分より歳上の乗り物に乗るのは20年ぶり2回目。1965年式のフォルクスワーゲン以来だ。ワーゲンもベスパも旧くてもパーツは潤沢にある乗り物だけどラビットはそうじゃない。
旧車を維持するマナーを身に付けながら楽しんでいこうと思ってます。






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