お酒の話

おしりの手術から10日と少し経った。
先週の土曜日に術後2回目の診察に行ったんだけど経過は良好だそうだ。ただまだ朝晩痛み止めの錠剤と坐薬を使っていて、それが切れてくるとシクシクと患部が痛む。
痛いって事は重要な身体が発するサインで、患部がまだ癒えていないという事なんだろう。痛み止めはあくまで痛みを感じなくさせて普段の生活をしやすくするためのもので、それらを使用して痛くないから治ったと思うのは大きな間違いなんだろね。

なので、お医者さんからの言いつけ通り激しい運動は避け、入浴もシャワーのみ、当然酒も飲んでない。おかげで週末は暇で暇で仕方ないが、痛み止めが切れた状態では立ったりしゃがんだりするだけで患部は痛むからバイクに乗る事はもちろん軽い整備すらしていない(出来ない)。痛い=患部に負担がかかってる、という事なのだろうから。




読書をしたり映画を観たり不用品をヤフオクに出品したり、それに飽きるとネカフェに行って漫画読んだり。思う存分ダラダラしてます。映画とか漫画ってなかなか腰を据えて読む時間取れなかったからまあこの機会に。

漫画はこれがめっちゃ面白かった!最近実写映画になった「ザ・ファブル」。アクションものなんだけど本当に面白く、22巻をイッキ読みしてしまった。キャラクター設定も上手くプロットもよく練られている。僕的にはハッピーエンドだったのが良かったな、読み進めているうちにすっかりキャラクターに感情移入しちゃってたし。




映画はこれかな、オスカーで作品、監督、主演女優賞を獲った「ノマドランド」。本当は映画館に観に行くつもりだったんだけどモタモタしているうちに上映期間が終わってしまい、この機会にAmazon Primeで。
これもいい映画だった。ノマドとは「遊牧民」という意味で、アメリカには小さなバンやキャンピングカーで旅をしながら季節労働で日銭を稼ぐ暮らしをしている人が一定数いるらしく、そんな人(達)の物語。自分にとって本当に必要なものってなんなんだろう?と考える機会になったなあ。
静謐な風景描写とストーリーは観る者の心にそういう事に思いを巡らす余白をもたらす。静かな週末を送りたい方にはうってつけの映画だと思う。




いつも通り前置きが長いが本題。お酒の話。
お医者さんの言いつけをちゃんと守って手術の日から酒を一滴も飲んでいない。こんなに長い事酒を口にしなかったのは何年ぶりだろう。しかもここ数年は自分で言うのもなんだが毎晩なかなかハードに飲んでいた。

で、手術当日はそれどころじゃなかったんだけど、翌日、毎晩飲む時間帯に差し掛かったところ、頭がぼーっとしてきた。キーンと耳鳴りもする。なんだこれ?いつも飲んでない薬も服用しているしそのせいかな?と思いその日はそのまま布団に入った。朝は前の晩飲まなかったせいか爽快な目覚め。違和感もなく頭もスッキリしている。

しかし、この日もやはり夜の7時頃になると頭がぼーっとして耳鳴りがする。ん?これもしかしてアルコールの離脱症状か?とはたと気付いた。
多分、だけどね。でも違和感はそれとはっきり分かるほど出ていて、しかも前日と同じ症状。アルコールは物理的には身体からすっかり抜けているはずなので、体内時計がタイマー的に酒を求めているのか。え、そんな事ってあるのか??ちょっと不思議だけど、その症状はそれから2日くらい続いてその後徐々に出なくなっていった。やはりアルコールの離脱症状と考えるのが自然だよな。だし、この症状何かに似てるなって思ったら、過去に禁煙した時に経験したニコチンの離脱症状にそっくりなのを思い出した。


んー。
酒は百薬の長、しかし過ぎたるは猶及ばざるが如し、という事なのか。


ご存知の通り、酒は飲み方を間違えるとアルコール依存症という怖い病気に罹る。こじらせると身体も生活も、あまつさえ人生も壊す恐ろしい病気だ。
依存症は大まかに分けて精神的依存と身体的依存のふたつに分けられる。毎晩飲まないと落ち着かないというのはもう既に精神的には酒に依存している状態。僕だけじゃなく多くの人が習慣的にこういう状態に陥っていると思う。
本当にアルコールに身体的に依存するには、数時間おきに摂取しなきゃいけないという話を聞いた事がある。要は肝臓がアルコールを分解する隙を与えない、というか、常に酔っ払ってる状態で一定期間を過ごすと身体的依存が形成されるという話。
主婦にアルコール依存症が多いというのはここからきているらしい。キッチンドランカーって奴だね。反面定期的に仕事で外出している人は罹りにくいとも。外に勤めに出ていれば普通はその間は飲まないからね。




僕はクルマの運転を生業としていて、出庫前は毎朝法律で車載を義務付けられているアルコールチェッカーで呼気検査をしてから走り出す。当然毎朝チェッカーは反応しない。いわゆる「抜けている」状態って事だ。
それなのに体内時計が為せる技なのか、離脱症状が出るのはいかにも不思議だけど、習慣的に飲む酒というのはそれほどまでに身体に影響を及ぼすという事なのだろう。ふーむ。


というわけで、酒を再び飲めるのは8月に入ってからだけど、やはり今まで通りの毎晩の晩酌はやめようと思っている。区切りとして、仕事で早朝出発する日は飲まない事にすれば週の半分以上はシラフで布団に入る事になるから丁度いいかな。量を減らした分、飲む酒もトリスなんて安いウィスキーじゃなく角瓶くらいにグレードアップ出来そうだし。
ああ、酒弱くなるなあ。まあそれもいいか。




土曜日の診察の際に検査のため採血したので、肝機能の数値は来週の診察の時に分かるが(お医者さんによるとみんな劇的に改善しているものらしい)、習慣的な晩酌をやめて今のところの一番のメリットは「夜に読書出来る事」。これはでかいな。読書は面白いし、22時頃に読書に飽きたらベッドに入れば生活のリズム上も具合がよろしい。
鴻上尚史さんの新書と、前から読みたかったブレイディみかこさんの文庫を購入、風呂上がりにソファに寝っ転がってまったりと読んでいる。
僕の場合、読書は昼間よりも夜の方が集中出来るみたい。ちゃんと文責のある興味深い内容の文章は乾いたスポンジに水が染み渡るようにすっと身体に入ってくるね。

何事もメリハリが大事なのかも知れないね。




最近再評価中、ソウル・コフィング。最後の「グ」って発音しないと思うんだけど、これが正式名称らしい。それだけが昔からずーっと違和感。














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