ステップワゴンのエアフローチューブ交換 / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT小論

岩手の今年の冬は寒いな、そして雪が多い。週明けの仕事始めから5日間、運転はずーーーーっと雪道だった。しかもガッツリ系の降り方。
昨日の木曜は久慈だったんだけど、帰り道は猛吹雪で地獄だったな、八幡平の脇をかすめる辺りは時々視界がホワイトアウトするくらいの降り様で生きた心地がしなかった。
あまりチンタラ走ってもいられないから70km/hくらいで走るんだけど、大型トラックはそれよりも速いから抜かれる時に思いっきり風と雪煙を浴びせられる。全高の高い車体が振られるのを必死に押さえ込みながら視界が開けるのを待つと、目前に遅いトラックのテールランプが迫ってくる。クルーズコントロールをオフにしてアクセルペダルに踏み換え、慎重に雪で出来たわだちを乗り越えながら追い越すが、右側の雪の吹き溜りと左側のトラックとの間隔を目視で測ると左右にずれていいのは50cm無いくらいの幅。綱渡りみたいな感覚で追い越し走行車線に戻るんだけど、視線が動くと進路も乱れるからサイドミラーを見るのも怖い。

そんな行程を130km強。無事走り切った後は肩はガチガチ、腰はパンパン。力入っちゃってたんだね、ぐったりでした。




市内に帰ってきたら帰ってきたで市街地の路面はスケートリンクみたいにツルッツル。嫌だもう走りたくない、って感覚を久しぶりに味わった。
昨日は市内の郊外も吹雪で視界ヤバかったらしいね、やっぱり北東北の冬は舐めちゃいけないな。





そんな今週の水曜日は仕事が夕方からだったので、年末に発見したステップワゴンのエアフローチューブの破れを修理する。
朝イチでホンダの部販に行き取り置いててもらってた部品を取ってきて作業開始。気温はマイナス7度。完全防備で作業に臨むが、こんな気温でゴムのチューブ交換出来るんだろうか。




外さなければならないのは両端と、チューブに繋がる2本の配管。何とかなるかな、新年初整備、張り切って始めます。




外すのは力技で数分で終了。新品のチューブは車内でヒーターの出口に当てて温めておいたので柔らかい。身体的にも時間との戦い的な感じなのでサクサク行きます。




組む方も気合の成果か割とすんなり、10数分で組めた。無事修理完了。パチパチ。
部品代が4000円しない位で案外安かったのでそれも良かったな、こうやって自分で手を汚して触ってあげる事で機械との距離は縮まるんです。つか、愛でる、ってそういう事だと思うんだよな、暑さ寒さを顧みずに愛情を持って手を掛けてあげる事、頭でだけするんじゃなくてフィジカルな行為だと思うよ僕は。

今年の冬はとてもベスパには乗れそうにないからたくさん乗ってやろう。




外したチューブ。パックリ割れちょりますな。




ゴミ箱に捨てる前に気付いたんだけど、この部品過去に修理した跡があった。DriveJoyのシールパッキンでかな、裂けた部分を綺麗に塞いである。
もしかしたらこの部品、RG系の弱点なのかも。お乗りの方はご注意下さい。











かつてTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTというバンドがいた。ロック好きな人なら絶対に名前くらいは聞いたことがあるくらいは有名なバンドだった。
結論から書くと、音楽の好みはともかくとして僕はこのバンドの事をあまり評価していない。

デビューは1996年との事、僕がガチで音楽を聴いていた時期にリアルタイムでメジャーな活動を始めたからデビュー当時の事もよく覚えていて、世界の終わりって曲だったか、を聴いて、おーなかなかいいバンド出てきたじゃん、って思ったのを覚えている。当時の僕は英国のDr.Feelgoodやパイレーツ、それらに影響を受けたであろう日本のルースターズなどのソリッドでタイトなR&Bを演奏するバンドが大好きだったからまあ触手も伸びるよね。

でも、その当時にとあるフェスで彼らのステージを観たのが運命だったのかな、ヴォーカルのチバユウスケが下品なツイスト踊ってて、うわー無いわ、もっとストイックな演奏するんだと思ってたわ、っていう具合にハマらなかったのが彼らとのファーストコンタクト。

他に聴く音楽なんて山のようにあったから、その後彼らの音楽に触れる事もなく時は過ぎたんだけど、知る様に彼らは日本のロックシーンで確固たる地位を築くくらいまで大きくなって、付き合いのある若い衆が何人も「オレ、ミシェル好きっす」みたいな話をしてくる様になる。
音楽好きな先輩としては、んじゃこの辺聴いてみなよ、って前に挙げたようなパブロック勢のアルバムのCDを貸すんだけど、これカッコいいっすね!ってリアクションが返ってきた事は一度もなくって。えー直系だろうに、ってその度思ったけど僕自身彼らをちゃんと聴いた事ないからそれが何故なのか分からないでいたんだけど、40歳を過ぎた頃機会があって彼らの全アルバムを借りて聴いてみたらその原因?がよーく分かった。

まあ結果論なんだけどね。彼ら、先達が作ってきたもの、音は’70年代以降のパブロック、衣装はもうちょっと遡って’60年代のモッズテイストのものを着て、現代的なアレンジと音色でもってそれらをもの凄い勢いで消費するだけで終わっちゃったんだよね。先達へのリスペクトみたいなものは一切伝える余地なく、とにかく消費しちゃったの、先達が蓄えた豊かな資産を。そして食べ尽くしただけで種を撒かなかった。

いや本当に結果論なんだけど、リスナーにとってはいい迷惑、というか、経験少ないのにいきなりシャブ打たれてやられちゃったみたいな感じだったと思うんだよね(意味不明)、そりゃ初っ端からあんなのキメられたらユルいけど豊潤なものを受け入れる感性みたいなの育たないよね、というね。

音の好みはともかくとして、その一点で僕はこのバンドの事は評価してません。何度も繰り返すけどこれはただの結果論だ。でも一度発表したかったんだこの観点。その音圧に負けてなかなか見えないと思うんだけど。
当たらずとも遠からずだと思うんだよなあ。





僕は運が良かったのかも知れない、それは世代的なものなのかも知れない。でもミシェル以降の人たちが、ルックスは死ぬほどダサい(今の観点で)けど音はこの上なく凄まじいミック・グリーンのこのギターに鳥肌立てられるのか?とも思う。そういう意味でTMGEは罪作りだよなあってお話をしたかったのです。







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