2枚のマスクの使い途

連日COVID-19関連のニュースばかりで、みんなそろそろ疲弊してきたところだと想像します。一部の都府県にのみ適用されていた非常事態宣言はその範囲が全国に広がり「自粛を強く要請する」という変な日本語の要請の下、不要不急の外出を制限されている国民も多数にのぼっています。


そんな中、「アベノマスク」などと揶揄される、件の布マスクの配布が昨日から始まりました。まさか本当に実行に移すとは想像もしていなかったし、こんな状況で火に油を注ぐようなもんじゃないか、、という感想を個人的には持ちましたが、まああくまでやるってんだから仕方ない。受取拒否などすれば郵便局員さんたちが二重に疲弊するだけなので、大人しく受け取ろうと思っています。


ちなみにこのマスク配布に関しては、我が家では二人の子供たち(18歳と16歳)に激しく不評です。特に下の娘の怒りは凄まじく「ねえおとう、総理大臣っていつ変わるの??」などと真顔で聞いてくる始末。多少論理的に思考出来る人間であればこの施策の効率の甚だしい悪さに気付くはずなので当たり前っちゃあ当たり前なんですが。


そんなわけで、間もなく到着するであろう2枚のマスクの使い途については、一家の主として密かに頭を悩ませていたんです。
なんせ我が家は4人家族。4人家族って事は、家族が4人いるんです、文字通り。間もなく我が家に送られてくるであろうマスクは2枚、有効に使おうにも、数、足りないですよね。うん、足りないよな。何度も数えたけど。







まさにこういう状況な訳です。これは困った。



と、頭を悩ませていた時に目にした一通のTweet。札幌のハードコアバンド、SLANGのヴォーカル、KOさん情報ありがとうございます。






まずはこのTweetでシェアされている記事を読んで下さい。

簡単にまとめると「全戸配布される布マスクが不要な方は、それをホームレス支援団体に送ろう」という事です。

そう、路上生活者のみならず、事情により住所を失くした方にはこのマスクは届かないんですね。ただでさえ生活が困窮している方々だから、入手が困難なマスクを無事に手に入れられるとは思えない。ですが、マスクをしていないという理由で、炊き出しの列にも並べないといった状況も十分に想像できる訳です。



そう、疫学的には感染予防にはあまり役に立たないと言われている布製マスクですが、それを必要としている人たちが同じ国の中に暮らしているんです。
家庭内不和さえ誘発しかねない2枚のマスクに有効な使い途を与えるのみならず、本当に困っている人の助けにもなる、、こんな有意義な再利用の方法あるでしょうか?
送付には普通郵便を使えばいいので、費用は100円前後だと思います(恐らく)。ドネーションほど大袈裟じゃなく、スマートに出来る人助け。素晴らしい取り組みだと思います。



北九州に本拠を置くNPO法人、ホームレス支援全国ネットワークが取りまとめているようです。送付先を以下に書いておきますね。



・宛名

ホームレス支援全国ネットワーク

・住所

〒805-0015 北九州市八幡東区荒生田2-1-32

問い合わせは事務局まで

電話  093-651-7557
メール postmaster@homeless-net.org






件のマスクには、受け取らないという選択肢もあるようです。この厚労省のQ&Aは僕も読みましたがそこには書かれていなかったので、恐らくTweet主が電話して確認したものと思われます。

ですが、受領拒否されたり送り返されたマスクの行く末を想像すると、軽くめまいがしますし(きっと廃棄される)、返送に係る費用は税金で賄われると思うので僕にはあまり賢明な方法とは思えません(これまでにかかった466億円の費用がさらに膨らむ可能性がある)。
やはりここは必要としている方に送るべきでしょう。



ちなみに。これは余計な情報かも知れないけど。
このNPO法人「ホームレス支援全国ネットワーク」の理事長奥田知志さんとは、数年前に安保法制に反対する運動の中で活躍しその後解散した、自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)を束ねていた奥田愛基君のご尊父なのですね。
長年に渡り北九州でホームレス支援をやられていた牧師さんで、信頼出来る方です。そのあたりもお含みおき下さればと思います。






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