2026GWツーリング1日目 風よ吹け

今年のGWは赤日は少なめで、その赤日は仕事の休みが多いなかなかいい日程だった。
気候も良くなってきたので当然旅に出るよね、2泊3日は無理なくツーリングに充てられそうだったので、以前から走ってみたかった房総半島に行ってきた。

広い空が見たかったんですね。僕が住んでいる岩手県は県土は広いが山が多い。内陸部は盆地で四方が山に囲まれているし、沿岸部はリアス式海岸ゆえ海沿いに出ても背後はすぐに山、海も半島が常にせり出していて空が狭いんです。
もちろん山も綺麗だし、バイクだってスノーボードだって山が多いゆえの楽しさを享受しているのは自覚しているけど、たまに息苦しくなるんですね。スコーンと抜けるような広い空が見たくなる。
九十九里とかならそんな広い空が見られるんじゃね?という変な予感があり、行ってみる事にしたのだ。行った事ないから本当のところは分からないけど、行かなきゃいつまで経っても分からないままだもんね。




出発前日にFXRを洗車して始業点検。フロントブレーキのスイッチが調子悪いみたいでブレーキランプが点きっ放しだったのでスイッチを外して注油して修理する。始業点検大事だねー。




あと、磨いてる時にフロント左ウィンカーのマウントが緩んでいるのに気付いたのでこちらも増し締めをする。あと空気圧のチェック。ハーレーは指定空気圧がかなり高めなんだけど(前220kPa、後280kPa)、今回は前後220kPaで走ってみる。どうやらこの高い空気圧はロードノイズ対策らしいんだけど(Webで調べるとそう書いてある)、いやーロードノイズを気にするならその前に排気音気にしなきゃだろ、という事で試しに、ね。
この日の前にFXRの主治医にスロットルワイヤーの交換とクラッチ周りの点検をしてもらったんだけど、その時に聞いてみれば良かったな。今度プロの意見を聞いてみよう。




3日のAM6:30に家を出て、いつものスタンドでハイオクを満タンにして東北道を南下する。
今回ナビゲーションをどうするか悩んだんだけど、いつもの通りスマホナビは使わずに走る事にした。
やはり市街地はナビがあった方が断然便利なんだけど、ハンドルバーにマウントするのは抵抗があって。でもワイヤレスのイヤホンを片耳に突っ込んで市街地だけ音声ナビに頼るのはアリかなあと。
デカいバイクだから道を間違えた時のリカバリーが楽じゃないんだよね。タイムロスにもなるし走りのリズムも崩れる。
でも今回もナビは無しで。FXRの主治医もお世話になっているスノー屋の店主も「外房はめっちゃ田舎ですよ」と教えてくれたので、田舎道なら今までのやり方で何とかなるだろうと。

高速はいつも通り70MPH弱で巡航する。追い越しの時はもうちょっと出すけど基本そのペース。今回みたいなロングだと緊張を感じるスピードで走り続けるのはちょっと疲れるので。気温も暑すぎず寒すぎず、湿度も少ない。まあ大層気持ちのいいクルージングです。
まっすぐな道を走っても楽しいのはFXR(ハーレー全般?)のいいところ。気持ちのいいワインディングを走るためにはその何倍もまっすぐな道を走らなければならないから。その区間がつまらないのはもったいない。




1時間に一本くらい休憩を入れる。これは常磐道に入ってちょっと行ったところのPAだと思う。
この時期は大きなSAはめちゃくちゃ混んでいるから、選べる状況なら僕はPA(パーキングエリア)に好んで入る。トイレに行ってタバコを一服しながら休憩するだけだからSA(サービスエリア)でなくても別にいいんだよね。大きなSAは入るのにも苦労するしね。




でもPAにはガソリンスタンドが無いから給油するためにはSAに入らなければならない。まだ午前中だけど建物の中には人がいっぱい。やはり気持ちは休まらないな。




ただ、ものを食べたい時はSAがいいね。出発前はウィーダーインゼリーしか口にしてなかったので腹が減ってカレーパンを食べる。旨かった。

身体を休めたらあまり余分な休憩を取らずに走り出す。休み過ぎると走るのが億劫になる。これもロングを走る時のコツの一つだと思っている。
ひとりでバイクの上で風に吹かれていると、昔好きだったバンドの曲が頭に浮かんできた。


風よ吹け吹け風よ吹け、俺をどこかに飛ばしておくれ、雨よ降れ降れ雨よ降れ、俺をどこかに流しておくれ


そんな気分だったのだろうか、妙にハマって心の中でずっと繰り返していた。
一種の諦観なのだろうか。自分でもよく分からないけど、高速道路を気持ちのいいスピードで流している時の気分にはピッタリだった。
諦観と言えば「祇園精舎の鐘の声〜(平家物語だっけ?)」ってのもなかなかだけど、僕の中のベストは「国破れて山河あり」だなあ。確か漢詩だよね、ちゃんと読んだことはないけど、中学の時の教科書に書いてあった記憶がある。
中学生の時の僕にはよく分からなかったけど、この歳になるとこの一節の凄さが分かる気がする。仕事に疲れ人に疲れ、逃げるようにバイクで自然の中に行く。そんな時決まってこの一節が心の中に響いてくる。

会いに行けば自然はいつもそこにある。穏やかな時もあれば荒れ狂う時もあるけど、それを含めていつもいいインスピレーションを与えてくれる。
触れ方は人それぞれだと思う、登山だったりサーフィンだったり、スノーボードだって自然を相手にする遊びだ。もちろんバイクもね。
荒れている時に強く感じるんだけど、人間は自然には絶対に敵わないからね。自然が本気で荒れ狂ったら人間なんてひとたまりもない。だから自然に遊んでもらっているとどんどん謙虚になっていくのが分かる。そういう感受性は無くしちゃ勿体無いと思うし、これからも自然には遊んでもらいたいなあと思う。

バイクはね、市街地を走っていても自然と触れ合える。バイクで起こす風は自然そのものだよ。ただ、走る行程が長ければ長いほど優しさや厳しさのコントラストは色濃くなる。何度か書いていると思うけど、僕がバイクの本当の魅力はロングツーリングにあるんじゃないかと思うのはそれが理由。きちんとした準備と装備、心構えとある程度の我慢がなければ長旅はこなせない。相手が自然だからね。

だからバイクは面白い、と僕は思う。




茨城に入って高速を降りる。なんかフロント周りからカタカタ異音がするなあと思ったらフェアリングを留めてあるボルトの上側2本が緩んでた。振動で緩んだかな、でも工具持ってきてないや、仕方なく満身の力を指先に込めて締め込む。この2本のボルトは旅の終わりまで緩むことはなかった。指先鍛えてて良かった。
ここでパーカーの上に着ていたコーチジャケットを脱いで、Tシャツ、パーカー、デニムのベストという格好で走る。この格好で走れる気候の時が一番気持ちいい。




茨城で下道に降りたのは、水戸のご当地グルメの「スタミナラーメン」が食べたかったから。
中太の麺にレバー、ニラ、キャベツなんかが入ったピリ辛の餡が乗せてある。スープは無し。美味しかったですよ。




水戸を抜けて田舎道を南下すると国道はやがて大洗市に差し掛かる。この辺から海が見えてきて空が広くなってきた。びっくりしたのが時々椰子の木が生えているんだよね、海流の影響なのか暖かい土地なんだろうね。
まっすぐな海岸線の向こうを一隻の船が航行している。一日目の一番いい時間だったな。

が、FXRのミッションの調子が悪くなってきた。旅の前にクラッチワイヤーを主治医に調整してもらったのはニュートラルに入りづらい症状が酷くなってきたから。調整である程度治ったんだけど、クラッチを押すプッシュロッド?がおそらく摩耗してきているからそれを換えた方がいい、というアドバイスをもらっていた。
旅の前で時間がなかったのもあり、交換はせずに出発したんだけど、少しでも助けになればいいと思い手持ちのZOILという添加剤を入れたんだけどそれが良くなかった。4速にシフトアップが上手く出来なくなってきた。ちゃんと測って適量を入れたのに、、、。
この添加剤、昔とある人物からかなり強く勧められて何度か使ったことがあるんだけど、いい思いをした事はただの一度もない。何台かのバイクに入れたけど、何だろう?シフトフォークが引っかかるような感触があってシフトタッチが良くなったことなんて一度もなかった。
今回はさらにそれが酷くなって、クラッチを切らないでシフトアップする要領で一瞬スロットルを吹かしてスッと戻し、そのタイミングでクラッチを切ると同時にシフトアップ、で何とかシフトチェンジ出来る。で、この後ミッションの調子はどんどん悪くなっていった。

わかんない、機械的に問題ないバイクに入れた場合はシフトタッチが良くなったりもするのかも知れないけど、機械的に調子の良くないミッションの調子を良くしようと思ってこの添加剤を入れるのは僕は絶対にお勧めしない。所詮添加剤は添加剤だ。帰ったらミッションオイルの交換だ、そしてZOILは棄てる。二度と使わない。




調子の良くないミッションと格闘しながらようやく銚子市に予約していたホテルに着く。この日は一度も道を間違えなかった。やっぱり田舎道を走るだけなら僕はスマホナビは要らないな。




この日の走行距離491km。まあまあ走ったね、疲れたー。




銚子港って水揚げ高が日本一の漁港なんだってね。小さな街だったけど、駅前の居酒屋で海鮮で一杯やって一日の頑張りを労う。
この時期は鯛が美味しいらしく刺身盛りにも乗っていた。他の料理もとても美味しかった。

予約したビジネスホテルには天然温泉の大浴場があって、それもとても良かった。終盤冷えた身体も暖まったし疲れも癒せた。今まで一度もした事ないけど、温泉宿でゆっくりするツーリングもいいね。









この記事はこのアルバムを聴きながら書いた。デッドは大好きなバンドで、僕が一番好きなのは’60年代の延々ジャムってる頃のデッドなんだけど、このアルバムもいいね。聴きやすいです。
グレイトフル・デッドは掴みどころがなくて良さが分からないと多くの人が言うのだけど、このアルバム辺りから入ると良さが掴みやすいかも知れませんよ。









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