P200Eの整備 その3

7月某日、すっかり完調にしたつもりでいたP200Eに乗ってテスト走行も兼ねて隣町までラーメンライド。
暑い日だったんだけどまあ調子は良く、往復30kmの道のりを無事走り切り帰宅。あー暑い暑い、と玄関の前にPを停め、ヘルメットを脱ぎ、家の中に入り烏龍茶をコップ一杯イッキ飲みし、タバコを一服してから家の外に出るとなんかガソリン臭い。ん?なんじゃ??と思いPの右側に周りエンジン辺りを覗き込むとガソリンがダバダバ漏れている。うわーあぶねーっつって慌てて燃料コックをoffに。

げーマジか。しかし良く無事に帰って来れたな、と結構凹みながらタンクキャップを開けてみるとガソリンが異常に減っている訳では無い。家の近くで何らかのトラブルが起きたのか、まあ燃えたり押して歩いたりしなくて済んだんだがそれにしても気分は良くない。

 

フロートニードルは新品にしてあるので、考え付く原因はフロート本体か、フロート室上側とニードルの相性が悪いか。ニードルの受けの部分にゴミを噛んでいる?取りあえずまた開けてみなきゃわからないね、凹み過ぎていてその日は何もする気が起きず、そのままPにはカバーをかけてウガガさんにフロートとニードルその他部品を発注してフテ寝した。

 

その間、前回書いた北海道旅行を挟んでまたまたキャブをバラす。もう見慣れた絵だね。
フロート室上側を外すべく、燃料ロスピゴット(燃料ホースが刺さる部分)のボルトにレンチをかけると、あれ?緩んでる??おまけに良く見るとホースが組んだ時よりロスピゴットから抜け気味になっている。この辺はしっかり組んだはずだったのに。
コックをonにしてみれば当然そこからガソリンが漏れてくる訳で。なんでかなあ??と思いながら色々確認してみると、どうも燃料ホースの長さが短く、引っ張る方向に応力が掛かっていた様。ここもかなり注意して長さを決めた筈だったんだけど、結果として今現在短いんだから修正しなきゃしゃーない。
またタンクを外して余裕を持った長さでホースを組み直す。

 

せっかく入手したフロートは、ついでなんで交換する事に。古い方はガソリンで焼けてすっかり変色している。新しいフロートにはDELLORTO SPACOの刻印がある。デロルト純正品と考えてもいいのかな。

 

新旧比較。ニードルを引っ掛けるスリットの向きが90°変わっている。僕は学生の頃物理苦手だったけど、フロートの動きを考えると新型の方が理に適っている様な気がする。
古い方はスリット付近にバリが出てるね、カッターで修正して部品ストック箱の中に入れた。

 

さて、これでバッチリだろう、満を持してテストラン。うん、調子はバッチリだ。アクセルoffやパーシャルからの開け直しでも息付きする事も無く、上まで綺麗にキッチリ吹ける。プラグ(BR6ES)もこんがりキツネ色に焼けている。カブりも全くない。

盆明けの空気はもう秋の気配で、Tシャツだけだと少し涼しいくらい。でも空冷のオートバイにはこのくらいの気温の方が優しいのだろう。田んぼの中の田舎道を、流れに乗ってのんびりと流すのは大層気持ちいい。旧い造りの空冷2ストローク単気筒エンジンは決して乗り手をせかす事なく、穏やかなパルスで回り続ける。改めて思うけど、これ滅茶苦茶いいバイクだ。仲間みんなに勧めたいくらい。でも田舎にはベスパを整備出来るショップが無いんだよなあ、悲しい事に。

 

と、秋風に吹かれ走りながらふと昔を思い出す。バイクに乗り始めた頃、初めて自分でいじったのがキャブレターだった。友達4人くらい集まってみんなでバラしたっけ。
特に調子悪くなかったのよ、みんなのバイク。でも自分で触ってみたくて、わざわざ工具買ってバラして、で、却って調子悪くしてね。笑うよね。キャブクリーナ-が目に入って悶絶している奴もいたなあ、そう言えば。

なんか、あの頃からなんにも変ってないなぁ、こうやって考えると。やっている事も、興味を持つ事も。もう30年以上前の事なんだけどね。その割にスキルがさっぱり上がっていないのはご愛嬌だけど。
ここまで来たらもう死ぬまでこのまま行けるかな、あの頃はそれがひとつの夢だったから。

 

行けるといいなあ。

 

西陽を浴びるハンドチェンジ・ブラザーズ。これからもよろしくね。

 

 

 

以前シェアしたライブ動画が、悲しい事にいつの間にか閲覧出来なくなっていたのでオフィシャルのPVを。と言っても、アップロードしたのはどうやら公式じゃないけど。
このテイク、レアトラックって訳じゃないけど、オリジナルアルバムには収録されてないし、多分当時7inchシングルオンリーのリリースだったんじゃないかなあ?活動休止後に出たベスト盤的なのには入ってるのかな?僕はこのテイク、CDでは持ってない。VHSのビデオテープでは持っていたけど、今ではそれを再生する機器がない。

秋口になるといつもこの曲を聴きたくなる。少し物悲しいけど好きな季節だなあ。

 

 

 

 

 

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