Vespaお不動様になる その4→復活

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親戚に不幸があったりして時間が取れなかったが、何とか時間を作って本日作業。
前回は圧縮上死点を出したところで終わっていたけど、その辺の話から。
今までいじった事がある日本製やドイツ製の内燃機関にはクランクプーリーやフライホイールにマークが打ってあって、点火時期を調整するのにわざわざ圧縮上死点(TDC)を出すなんて作業をする必要はなかった。そう、Vespaにはそのマークがないのだ。だから点火時期を調整するためにはTDCを自分で出さなければならないし、全周分度器を使って進角位置(BTDC)をマーキングしなければならない。これはちょっとしたカルチャーショックだった。
クランクのシャフトにはスピルキーが嵌っているしフライホイールにはキー溝が彫られているからクランクに対するフライの位置は固定される訳で、何故ケースとフライにTDCとBTDCの位置をマーキングしないのか理解に苦しむがそれが事実なのだ。不思議。
かの地ではざっと大まかに組んで後は実走で調子良いところを出す、みたいな調整をしていたのだろうか。今後ベテランのVespa乗りと話す機会があったら是非聞いてみたい内容だ。

正確にTDCを出すにはダイヤルゲージが必要だけど持っていない。仕方ないのでプラグ穴から細いドライバーを突っ込んで手探りで何とか出すが、これちょっとの動きで2〜3°くらいズレるね、いいや、今回は実走で調子いいところを探ろう。
TDCをシリンダーカバーとフライにマーキングしたら今度は点火時期のマーキング。ヴェローチェ・スクーターズさんに問い合わせたところ、ET3の点火時期はBTDC19°説と20°説があるらしく(ちなみに固定進角)。でも指先ゲージじゃ1°の誤差なんて追い込めないよね、まあざくっと全周分度器を使って20°の位置にマーキング。即席修理したタイミングライトを使いながら何度か組み直し、調子いいところを探す。前回の作業中にウィンカーが点かないのに気付いていたんだけどステーターの配線を見直したら解決。#先人が立派な配線図をWebにUPしてくれていました。素晴らしい仕事。僕の記事も何らかの形で誰かの何かに資する事が出来るのだろうか。

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で、何とか路上復帰。ぱちぱち。街中にあるかかり付けの病院まで行きつつ実走チェック。スロットル半開くらいまでパーシャルでバラつくけど、負荷かかった状態ではかつてないくらいのパワー感がある。おお、なんか凄いぞ。修理というか軽くスープアップしたんじゃって位気持ち良くエンジンが回る。交換したNGKのプラグコードが効いているのだろうか。一度に色々な部品換えているから何がどんな仕事をしているのか判断し兼ねるが調子はいい。もうちょっと走り込んでプラグの焼け具合見てみるけど、これ以上追い込むならダイヤルゲージの導入と若干排気漏れしているマフラーの修理をしなければならないだろうな。

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というわけで、このイタリア製のポンコツスクーターは故障を通して僕に達成感や希望や目標を与えてくれた。16の歳に原付の免許を取って以来工具は持ち続けてきたけど、近年稀に見る大きな山を越えた充実感に包まれながら気分よくこのエントリを書いている(お前また酒飲みながらキーボード叩いているのか)。この感慨は別に機会を設けてきちんと書きたいと思っている。#世間一般的にはそんな大したピークじゃなかったんだろうけどね、ここひと月いろんな事考えたから。

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もう季節はすっかり秋。今日の作業もTeeシャツだと少し肌寒かった。なので今日の晩御飯は得意料理の山形風芋煮。こっちも我ながらいい出来で家族にも好評だった。これと焼き秋刀魚食わないと秋が来た気がしないよね、昔はちょっと寂しげであまり好きな季節じゃなかったけど、今はそれを楽しむ余裕も出来てきたかな、と思う。

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2 comments on “Vespaお不動様になる その4→復活

  1. Turn-X

    ひとまず復活おめでとうございます。
    まあ多少なりとも国産車をいじった経験があれば、良くも悪しくも文化というか考え方の違いを感じさせてくれる機械ではありますよね。
    自分も何とか早いところカネを貯めて動くところまで持って行かねば・・・(というか依頼しなければ)。
    それはともかく、山形の芋煮懐かしいです。
    毎年大芋煮会がニュースになるたび作ってみなければと思うものの、ずっと実行できていません。
    何せこちらではスーパーに行っても芋煮セットなどというものは売っていないので・・・。
    まあ本来セットを買うまでもない事は承知しているのですが、面倒くさがりなもので。
    こちらも何とか早めに実行したいです。

    • ヨコチン Post author

      あざーっす!
      今回学んだんだけど、点火系に難ありならばポイント、コンデンサ、ステーターからジャンクションボックスまでの配線を見直せば何とかなるかなと。配線図見るとそんなに複雑な配線じゃないね。Vespa楽しいよ、オレ増車考えてるくらいだもん。
      芋煮作るのはVespa直すのよりハードル低いぞ〜超簡単なぶっ込み料理だ。検索すればレシピ出てくる。明日の休前日に作りなさい。30分で完成、至福の味よ。

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