ひき逃げされました

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46年も生きていて、16の歳にバイクの免許を取って以来運転歴30年。仕事も趣味も運転。路上でいろんな事があったけれど、まさかこういう自分がこういう事態に遭遇するとは夢にも思わなかった。
表題の通りです。バイクに乗っていてひき逃げされました。

事故は片側2車線の道路の右車線を走っていて、左側から出てきた軽自動車を避けきれずに接触、相手の軽の左フロントが僕のバイクの左側面をフロントからリアまでをこすった、という状況。
幸い相手に側面衝突という最悪の事態は避けられたし転倒もすんでのところでしなかったんだけど、左足首をしこたま強打。痛っっった!と思いながら惰性でバイクを路肩に寄せ、ヘルメットを脱いでダチョウの上島みたいに「殺す気か!」と言おうと思ったら僕とぶつかったはずの黒い軽自動車は影も形もなかったという。
一瞬何が起きたか分からなかったんだけど、目撃者に、ぶつかったクルマ何処行きました?と聞いてみたら「なんかUターンしてどっか行っちゃったよ」という呑気な答えが返ってきた。

えええええええええそれってひき逃げじゃん、あり得ねぇ。慌てて110番。テンパりながらすいません私今ひき逃げされたんです早く来てくださいとお巡りさんに訴える姿は結構マヌケだなあと思いつつ、そうしている間に交通量のそこそこ多い幹線道路上に散らばった相手のウィンカーレンズ等の証拠物は走り過ぎるクルマにばんばん踏まれて砕けていく。あああこういう時は現場保全が大事なのに…と気は焦るけどお巡りさんはなかなか来ない。

この事件どうなるかわかんねぇな、と半ば腹を括り歩道に腰掛けタバコを吹かしているとようやく近所の交番のミニパトが到着。「大丈夫ですか」とお巡りさんが駆け寄ってくる。オレは大した怪我じゃないけど相手が逃げちゃって、なんてやりとりをしているうちに来るわ来るわパトカー7,8台。お巡りさんも20人以上居たんじゃなかろうか。あっという間に事故現場を封鎖。白バイや交機の覆面もやって来て現場周辺は騒然とした雰囲気に。もうリアル「警視庁24時」状態。緊急配備ってこんななんだな、すげえ、と感心することしきり。

痛む足を引きずりながら現場検証をしていると、事故発生から30分くらいかな、道路の反対側に僕にぶつかってきた黒い軽の姿が見えた(後から聞いたところによるとパクられたんじゃなく自分で戻ってきたらしい)。知り合いじゃないですよね、とか本当にあの人が運転していましたか?とか色々聞かれたけど分かる範囲でしか答えられないよね、全部正直に話したけど、デキレースや身代わり出頭の可能性なんかを疑わざるをえないんだろうね、多分。

 

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一通り現場検証が終わって、僕のバイクと軽自動車が本当にぶつかったのかどうか擦過痕を突合したり回収した割れたレンズをパズルのように組み合わせている様子を足痛いから座って眺めていたんだけど、履いていたVANSのSK8の靴紐が千切れかけているのに気付いた。近くにいたお巡りさんにそれを示すと「これさっきの事故で?」。そうだと思います、と話すとちょっと待ってろ、と。戻ってきたお巡りさんが「お前さん、衝突の瞬間に足上げて避けたんだな、ライトの部分にジーパンとスニーカー当たった跡があるわ」と。
見るとその通りで、ステップの位置から15cm上方のグリルからライトにかけて擦れた跡があった。相手の軽のバンパーは衝突の衝撃で外れかかっていたほどだったので、そのままぶつかっていたら多分骨やられてた。足首だから結構面倒だっただろうね、おっかない。

 

軽を運転していたのはなんか話の通じなさそうなおばさんだった。一応?謝られたけど、お巡りさんには「トイレに行きたくて現場を離れた」という言い訳にもならない言い訳をずっーとしているのが耳に入ってきた。
ホントにずーっと言い訳してるの。そんなの現場を離れた言い訳にならないしお巡りさん達も相当イライラしていた。あれ相当お巡りさんの心証悪くしたと思う。今回の事はひき逃げ事件として立件するからね!とおばさんを叱っていた。

さっき病院の診断書を提出しに警察署に行ってきたんだけど、応対してくれた若いお巡りさんも言い訳ばかりで腹が立ったって言ってた。で、やはりひき逃げ事件として書類送検するみたい。現在調書を作成中との事で、僕も後日また警察署に行かなければならないらしい。
僕の怪我もそんな大きなものではなかったし、自分で現場に戻ってきたのだから正直に「気が動転して…」とでも謝っていればもしかしたらひき逃げ事案ににならなかったのかも知れないのに… なんだかなあ。

 

調べてみるとひき逃げの罪は罰則が重い。救護義務違反と相手に怪我があった場合過失運転致死傷罪の併合罪になるらしく、罰金も数十万円単位の相当な額(ケースによる)が課せられ、免許証の点数も救護義務違反だけで35点減点で一発取り消し、3年間は免許の再取得も出来ないらしい。検察がどういう判断するか分からないけど、今回は過失運転致死傷罪との併合罪だから恐らくこれが最低ライン。罰金も免許の欠格期間も増える可能性は大いにある。

もちろん同情なんてしないし、した事の責任を負うのは法治国家で暮らしている以上は当たり前で仕方のない事だという事も理解している。でも雪国の田舎町でクルマ運転出来ないとかある意味死刑宣告に等しいし、あのおばさんの年齢を考えれば下手をすればもうマトモな暮らしを暮らせなくなる事だって十分に考えられる。罰金だって分割での納付は認められていない。一括払い出来なければ労役だ。
そういう事態が自分も絡んだ事故が原因で起こったという事は正直心中穏やかではいられない。仕方ないのは頭では理解出来ても気持ちは複雑だ。

だから、この文章を読んでくれた人にはこれから書くことをよく読んでほしい。それが今回の事故で得た教訓であり再確認した責任であり法律である。そしてそれを可能な限り伝えるのがblogなんかを書いている僕の役割であり責任でもあるのだろう。

 

・相手のある事故を起こしたら、または起こされたら、とにかく警察に連絡をする事。
・絶対に、絶対に黙ってその場を立ち去るなどという事はしてはならない。
・もしかしたら気が動転する事もあるかも知れない、その場合は下手に言い訳などせずにその旨誠心誠意謝罪する。

 

至極当たり前の事なのかも知れないけど、もう一度心の中にインストールし直すのも悪くないと思います。

今回の事故で結構周囲には心配をおかけしたのですが、僕に関しては当てられ損という事にはならなそうです。過失割合も10:0をゲット、バイクも綺麗になって戻って来る算段が付きつつあり、怪我もそんな大したことではないです。せっかく始めたスケボーに乗れないのはかなり残念だしウォーキングも今の所出来ないんだけど。

いずれ、皆様におかれましても安全運転に心がけて頂きますよう心からお願い申し上げます。僕も気を付けます。

 

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2 comments on “ひき逃げされました

  1. Turn-X

    大変驚きました。
    たいしたけがでなかったというのは不幸中の幸いですが。
    確か他のブログの記事だったと思うんですが、事故を起こしても元々の性格なのか気が動転してなのかはわかりませんが、妙に当事者意識が薄い人がいるようですね。
    とはいえ犯人がすぐに捕まったのは決着を付けるのが少しでも早まったという点では良かった事でしょう。
    事故が起こるのは誰にでも起こりうる事ですから、教訓は改めて肝に銘じたいと思います。
    まずはご自愛ください。

    • ヨコチン Post author

      オレが一番驚いたよ。笑
      事故自体もコンマ数秒タイミングがずれてたら側面衝突、または弾かれて転倒とか、対向車線にはみ出しとか全然考えられたんで、まあラッキーだったんだろうな。
      職場の先輩に淡々と「お前、その状況でそれだけで済んだの奇跡だぞ、ご先祖様に感謝しとけよ」と言われて後からブルッと身震いが来たりね。
      そう、頭では理解していてもその場になるとなかなかちゃんと出来ないのは職業柄しょっちゅう見ててさ、件のおばさんもきっとその延長線だったんじゃないのかなって。そんな想いがあっての今回の記事でした。お互い気をつけよう。

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