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月別: 2019年7月

P200Eも復活 / Teardrops「気をつけろ」

熊本のベローチェ・スクーターズさんに修理を依頼していたPパイセンのステーターが修理を終えて戻ってきた。忙しそうな中、迅速に対応して頂いて感謝なのです。




修理の依頼内容は、ボロボロだった配線の引き直しと、予防整備でピックアップ、エキサイター(チャージ)各コイルの交換。コイル類は機能していても交換をお願いした。せっかく遠方に送るのだからね。
配線は国産のものを使い綺麗に引き直されている。




ベローチェさん曰く、エキサイターは大丈夫だったけどピックアップは怪しかった、との事。しかしこのイタリア製の配線のボロい事…。ET-3もそうだったけど、旧いイタリア製のスクーターを手に入れたらこの辺にしっかり手を入れなければならないという事なんだろうな。
ベローチェさんもインスタで修理の様子をアップしてくれてたんだけど、僕も組み付ける前に一応各配線間の抵抗値をチェック。バッチリOK。よーし。

で、サクッと組み付け、緊張のキック。余裕のキック一発始動。おー、すげえ。

が、ギアを入れて走り出すとエンジンが吹けない。ボボボと失火してしまう。ん?点火時期ズレてるのか??確認してみっか。




という事でマグネットスタンドにダイヤルメーターをセットし、上死点を出し…





円周分度器でBTDCの位置をマーキング。P200Eの場合、BTDCは23度。BTDCの位置の線が変に太いのは見逃してください。

が、タイミングライトを当ててみると点火時期はバッチリ出ている。んー?どういう事??
蒸し暑い中、しばし腕を組んで考えてみたがさっぱり分からない。始動性は良好、空吹かしで吹ける感じもいいんだがある一定の回転数から上が上がらない。

仕方ないのでベローチェさんに問い合わせてみると、色んな要因は考えられるけど、症状はピックアップ不良のそれだから、ちょっと交換してみてもらえます?との事。了解ですありがとうございます、と手持ちのピックアップの中で一番抵抗値がマトモだった奴を組んでみると…吹けるようになった。うぇーい。


ピックアップはピアジオ純正品を組んでくれたみたいなんだけど、それの初期不良だったんだね。抵抗値が正常でもちゃんと動作しない事もあるんだな。
車体に付けての動作確認も出来ないステーター単体での修理を依頼して、数値的には正常な値が出ていたのだからこれは仕方ない。逆にこういう方法で修理を依頼するのであればこちらの方でもこの程度のエラーに対応出来なければならないよね。問い合わせにも丁寧に応対して頂いたし、大満足の修理でした。




雲行きが怪しかったが試走に出掛ける。僕は雨には当たらなかったが途中から道路が濡れてて、家から30分くらいのところにあるダム湖周辺は結構降ったみたいだった。湿ったむっとした風の中に感じる夏の匂い。今年も僕が大好きな季節がやってきた。

吹け上がりは以前と比べると全然良くなった。半分千切れかかった配線を引き直してもらったんだから当然だけど、めっちゃ気持ちよく走れる。
交通量の少ない田舎道を、制限速度プラスαくらいのスピードで流すのはやっぱりとても気持ちいい。ディスクバルブの2ストローク、という前時代的なエンジン形式だけど、排気量もそこそこあるので流れに乗れないという事はなく、その気になればそれをリード出来るくらいにはスピードも出るし、何よりも走るのが面白い。今年の盆はがっつり休む予定なので隣県辺りまで走りに行こう。

やっぱりベスパは楽しいなあ。あと2台くらい欲しくなっちゃうね、フルチューンの50sと、ガチの旧車とか。あーヤバい。




これで先月から我が家のバイク達を襲った怒涛の電装系トラブルは全て解決した。助力頂いた方々には最大限の感謝をしたいと思います。ありがとうございました。




なんか変な大人になっちゃったよなー、なんでこんなになっちゃったんだろう?なんてたまに自分で思うけど、高校3年生の時に買った一枚の7inchシングルレコードが大きな原因のひとつだった事に数年前に気付いた。当時はそんな意識なかったんだけどね。

山口冨士夫さん率いるTeardrops「気をつけろ」。

山口冨士夫さん。イギリス人(確か軍人)の父親と日本人の母を持つ混血のギタリスト。孤児院育ちの本物の不良。そんな氏が’89年にティアドロップス名義でリリースした曲。

今聴くと楽曲としてはそんな大した曲じゃないよなあとも思うけど、何故かこれを初めて聴いた18歳の僕の心に深く深く刺さったんだね。この曲と冨士夫さんの人となりによって、僕の中に「心優しいロクデナシ」が一番カッコいいという価値観、というか美意識だね、が、がっつりと刻まれた。そしてその棘は今だに抜けていない。この曲の事は初めて聴いた時からずうっと好きだった。今も大好き。

人に優しく出来るくらい強くなれたのなんてそれからずっとずっと先の事だったけどね。


冨士夫さんがロクデナシだった所以は、ドラッグ癖。しかもヘロインだったんだよね、史上最悪とも言われるハードドラッグ。それこそ僕が高校生の頃、仲間のスタイリストなんかと一緒にパクられてもいるはずだ。新聞で、逮捕された時の記事読んだの覚えてる。
数年前に冨士夫さんが亡くなった時を境にYouTubeで氏関連の動画がかなりの数削除されてしまい、いい動画もたくさん観られなくなったんだけど、どっぷりストーンしている状態でギター弾いてる動画のまあ何と多かった事か。大麻ごときで大騒ぎしている現代じゃ考えられないね。

確かにロクでもない癖を持った人だったけど。でもね、「法律を犯さない狭量な人間」よりもこういう人の方がよっぽど人肌があって好き。極端な二元論だって分かって書いてるけど、僕は絶対にそう。


この7inch、失くしちゃったんだよなあ。大切にしてたのに。買い直そうと思えば出来るんだろうけどレコードプレイヤーも持っていない。僕はCDで音源持ってるけど、前述の通り冨士夫さん関連の動画って結構な確率で削除されるし、このチャンネル中古レコード屋のチャンネルだから売れたらUP主が削除するかも。
聴きたい方は今のうちにどうぞ。






レギュレーション

時間が作れたので、P200Eのステーター摘出をやってしまう事に。
未知の作業って、取り掛かるまでにものすごくエネルギーを使う。あれこれ仕組みを想像してみたりネットで事前に調べてみたりはするんだけど、最終的には出たとこ勝負になっちゃうからね。始めてみないと自分の手に負えるのかどうかもわからない訳で。

今回の作業も、ラージのフライホイール外すのとか初めてだし、夕方から仕事の予約が入っているし、今日やっちゃっていいかなーと少し躊躇したんだけど、何とかなるだろーと腹を括ってツナギに着替えてバラシを開始。




サイドカバーを外し、フライホイールカバーを外し(この年式は雰囲気のあるマイナスビスで留めてあった)、センターナットをインパクトでがーっと緩め、SSTを使いフライホイールを外すとこの状態。やってみたら10分くらいで出来ちゃった。おー。




スモールには無い、ステーターの位置合わせ印があった。何故かズレてるね。この位置で正常な点火時期が出るのかな?まあ後日上死点を出してタイミングライトで確認してみてもいいね。
取りあえずは現状の位置をマーキングしてこの通り組み直そう。




で、配線を外してステーターAssyが完全フリーになるまで20分くらい。今回は首尾よく行きました。
やってみると、CDIが車体右側、エンジン後部にマウントされているせいか、スモールよりも作業し易かった。案ずるより産むが易し。



ステーターは、ピアジオマーク入りのDUCATI製。ほぼ間違いなく当時の純正品。これを熊本のヴェローチェ・スクーターズさんに送って配線の引き直しをしてもらう予定。ついでに予防整備でピックアップコイルとエキサイターも交換してもらうつもりで、只今受けてくれるかどうかをメールで問い合わせ中。

我が家にある2台のベスパのこと、誰も面倒見てくれないからね。乗り続けたいんだったら自分で手を汚してこの程度の作業はしなければならない。
正直、楽しい事ばかりでもない。今回みたいにすんなり作業が進めばいいけど、そうじゃない時も多いし、仕事が忙しくていつも疲れているし、何か問題を抱えていて考え事をしたい時なんかに修理しなきゃならない事態に陥る時なんかはぶっちゃけかなり面倒くさい。毛布にくるまってソファに寝転んで本を読んでいたい時もあるさ。
でも不動状態が長く続けば続くほど復活へのハードルも高くなる事を経験上知っているから、そんな日でもツナギに着替えて工具を握る。

だし、結局僕ってそのくらいしかやる事ないからね。一生懸命仕事して、飯作って食って、酒を少し飲みすぎて寝て、たまの休みにはバイクに乗ってここではない何処かにふらっと出掛けて、そんなバイクが壊れたら修理して、そんな日々を文字に起こして。それしかする事ないんだよな、気分がいい日もそうじゃない日も。


でもそのお陰で、受肉化された文章は書けるようになったかな、という自覚と自負はある。自分で手を汚した結果を上手く文字にできるようになったというか。
観念的な文章は自分でもすっかり読まなくなってしまった。いくらいい事が書いてあっても面白くないんだよなあ。







「趣味にはレギュレーションがあった方が面白い」という名言を吐いたのはSteel Scootersさんだったと記憶しているけど(記憶違いだったらごめんなさい)、これは実に至言で。
ここでレギュレーションという言葉は多分「制限」とか「制約」という意味で使われているんだけど、まあ具体的には、予算に限りがあったりとか、なかなか修理にかまける時間が取れない、といった事ね。
お金も時間も無尽蔵に趣味に使えたら、それはそれで面白くないよなあって思うのは僕が凡人だからかも知れないけど、僕は本当にそう思う。
今年のボーナスであの部品を入れよう、とか、どうしてもあそこいじりたいから節約しよう、とか。工夫、なんていうのも制限や制約があって初めて生まれるものだとも思うしね。
そういうものがあった方が、少なくとも凡人にとっての趣味は絶対に楽しくなる。これは本当にその通りだと思う。

近くにベスパを修理できるプロが居ない、という事も、僕にとっては大事なレギュレーションのひとつなんだと思っている。時々めんどくっせーな、と思いながらも結局自分で修理するしかないから頭も使えば手も汚す。
誰も診てくれないというレギュレーション(制約)があるから、乗れば壊れるベスパに乗り続けるという事が大事な趣味として成り立っていると言い換えればもっと分かりやすいか。

ここで大事なのは「めんどくさいから乗らない」という選択肢は無い、という事。そんな人生はきっと面白くない。悩みや苦しみが全くない人生があったとして、その味気なさを想像するだけで僕は軽く鳥肌が立つ。
いや、めんどくさいから乗りたい、という訳ではないんだけどね。






やっぱりポール・ウェスターバーグもいいなぁ。この曲大好き。





SRのジェネレーター修理

日曜に主治医から連絡があり、先月のショップツーリング中にジェネレーター(チャージコイル、ACマグネトー)が逝って入院していたSRの修理が終わったとのこと。で、今日は仕事が休みだったので取りに行ってきた。丸々ひと月ぶりにマイSR(Loser号、と名付ける事にした)が修理から戻ってきた。嬉しい。




主治医にはいい機会なので気になるトコ整備お願いします、って伝えてて、で、前々から計画していた左右クランクケースカバーのウェットブラスト加工もやってもらい(それに伴いオイル交換も)前よりもグッドルッキンで、何より絶好調になって戻ってきた。
合計でなんだかんだ10万オーバーの出費は正直楽じゃなかったけど、結果払えたしこうやってまた調子良く乗れる様になったのだから全然オッケー。いや、お金って大事だけど、それは重々知っているけど、金で片付く事ならばその程度の事だ。本当の悩みや苦しみってきっとお金で片付かない種類のものだと思うのは僕が甘ちゃんなんだろうか。でも僕は本当にそう思う。




ウェットブラスト加工、こんな感じになります。
サンドブラストと違って表面は梨地にはならず、表面は滑らか。このまま研磨剤で磨けば光るらしいんだけど僕はとりあえずこのまま乗ろうと思っている。ちょっと写真が下手で質感伝わらないかもだけど、主治医のWebで詳しく見られるので興味がある方はどうぞ。ブラストマシンに入るサイズのものならSR以外のパーツにも施工してくれます。空冷ポルシェのシリンダーヘッドに施工した事もあるとか言ってたなあ。


まだ梅雨は明けてないと思うんだけど、今日は絶好のバイク日和で。おっしゃーこのまま何処か走りに行くか、とも思ったけど、昨日ちょっと飲み過ぎて胃腸の調子が良くなくて(最近休前日の酒量が半端なく増えちゃってて… 自分でもまずいなあと思っているんだけど)、バイク仲間が働いているスタンドに給油しに行き、そこから割と近くにある(っても20kmくらいの距離だった)胃に優しく美味しい蕎麦屋を教えてもらいそこまで昼食ランをする事に。




雫石の山の奥の奥にひっそりと佇むお店でした。





とっても美味しかった。天ぷらはちょっとやばいかなあと思ったんだけど、違うテーブルの人が食べているのがあまりに美味しそうだったのでついつい。無事完食しましたよ。

食ったら少し元気になったので、快適な雫石/小岩井方面のカントリーロードをマン島TTレーサー気取りで安全運転でひた走り先ほど帰宅。Tシャツ一枚はちょっと涼しかったけど気持ち良かった。
軽装で走るのは危ないか否かって話になった時に、断然薄着派の僕は、あ、僕、転ぶ想定してないんだなって気付いたり。バイクに乗る時はもちろん、普段生活している時もね。自分でなるほどなーって思った。実生活でなんて何度も転んで痛い思いもしているはずなんだけど、こればっかりは性格なんだろうね。



で、肝心のジェネレーター(チャージコイル、ACマグネトー、しつこい書き方だけど検索用です)の修理。
これ、’93年までのSRの弱点で、しかも’93年式はヘッドライトが常時点灯になる為余計負荷がかかる様で(Loser号はまさに’93年式)良く壊れるんだとか。ちなみに’94年式からジェネレーターが強化品に変更になり壊れる事はなくなった由。
聞けば主治医は中古車の仕入れの時、この年式を絶対に避けるくらいの弱点らしく、だから僕は主治医と付き合い始めた当初からずーっとその事を言われ続けていた。

で、前回も書いたけど、ジェネレーターって新品をメーカーから取ると10万円以上するのね、部品代だけで。だからSR専門店たる主治医は生きているジェネレーターを中古でストックしてて、壊れた車両があればストックと交換して対応してたらしいんだけど、割と最近僕がジェネレーターの巻き直しをしてくれる業者を見つけたんですよ。何処で見つけたのかは忘れちゃったけど。

そこは櫻井電機工業という仙台にある工場で、まあSRに限らず部品が出なかったり、出ても値段が高かったりするバイクの電装パーツの修理を請け負っているらしく。
今回のトラブルの修理方法を主治医と相談している時に、せっかくだから頼んでみようぜ、という事になり、今回はここでジェネレーターの巻き直しをしてもらった。






工場との応対も含め全部主治医にお任せしたんだけど、SRのジェネレーター巻き直しは値段は38.000円+消費税、と決まっているみたい(2019年7月現在)。そして直せない状態のものもあるようで、それは物を見てみないと分からない、と言われたとの事。納期は約3週間で、僕のは幸い修理可能だったらしく無事に巻き直してもらって戻ってきた。主治医曰く、すごく綺麗に巻き直してありましたよ、との事。


これさー、’93年までのSRには重要なTipsだよねー。主治医はSR専門でやっているから予備の中古パーツ持ってるけど、普通のバイク屋さんにはそんなん無いもんね。
値段も新品の半額以下、仕事も確実となれば心強いよね、だから少しでも検索エンジンに拾って欲しくて珍しくSEO対策的にワード入れたんだけど。



誰か困ってる人の役に立てばいいなー。





今年の夏はポール・ウェスターバーグよりもジョナサン・リッチマンが気分。何処か頼りなさげで優しくて切なくてちょっと情けなくて、最近は気付くとこのアルバムばかり聴いている。

The Modern Lovers時代の曲に”Girlfriend”という1970年に書かれた超名曲があるんだけど(G_I_R_L_F_R_I_E_N、という有名なリフレインのあの曲、日本人ミュージシャンもたくさん影響受けてるよね)、なんかその頃からこの人なーんも変わってないなー、って。
モダンラヴァーズのTシャツ買おう。で、それ着てLoser号に乗るんだ。ん?バンドTeeって歳じゃねーだろ、って?いーじゃん、こないだヒロトが着てたの見たよ、モダンラヴァーズのTシャツ。




僕は多少不器用でも一生懸命、自分のカラーを変えずに変えられずに、そんな自分と正面から向き合って真面目に生きている人が好きだ。自分自身も結局そういう人間だしね。そんな事を改めて思い起こさせてくれる曲。大好き。







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