時間がある時にコツコツと進めていたP200Eの整備。まずはキャブをバラしてみないことには、という事で作業する。
と言っても、僕はベスパのラージボディを手にかけるのは初めてで分からない事だらけ。キャブの外し方からそもそも分からない。バラす前に燃料のホースだと思っていたホースがオイルのホースだったり。まあ僕の知識やスキルなんてそのレベルなので、情報収集も並行して行う。
キャブレターは、マニから生えている二本のスタッドにナットで留まっている様。ふむふむ、このナットだな、と目星をつけて緩め、アクセル、チョークのワイヤーを外し、燃料ホースを外せばキャブはフリーになる。
が、燃料ホースを外すと、コックをオフにしているにも関わらずガソリンが出てくる。げーマジか、と思いつつ丁度いい太さのドライバーを突っ込み止血。
燃料コックNGかー。でもこれで今回の修理目的、冷間時の始動性の悪さの原因に早くも行き当たった気がする。
試しにキャブを外した状態でキックしてみると、ポートからガソリンが吹き出してくる。やっぱり。オーバーフローしたガソリンがクランクケース内に溜まっているのだ。原因(のひとつ)はオーバーフローに間違いない。
キャブをバラす。中は思ったより全然綺麗だったけど、キャブクリーナーとエアで各流路を清掃。さて、疑っていたフロートニードルの状態は…
やはりダメダメですな。すっかり段付きが出来ている。
ここで必要な部品をウガガさんに発注。中1日で到着した部品を組み付ける。
燃料コックを外すにはタンクを外さなければならない。まあこの辺はET-3の整備で培った知識を応用して…
コックとボディの間に付いているグロメットを…
外す。で、シートを外し、タンクを留めているボルトを外せばタンクは外れる。
こういう事もあろうかと事前に入手していた、コック外しのSSTを使ってコックを外し、新品のコックを組み付ける。
コックはEU製の社外品。値段は1000円くらい。ベスパは消耗品の値段が安くて助かる。外した逆の手順で組み付ける。
カチカチに硬化していた燃料ホースも交換。中間にフィルターを噛ませる。
ラージはタンクとキャブの高低差が余り無いから、フューエルラインに余分なたるみを作らない様に長さを調整しつつ組み付ける。
キャブもデロルト純正のOHキットを使って組み付ける。もちろんフロートニードルも新品に。
で、組み上げ完了。欠品していたキャブケースの縁ゴムも新調。
オイルラインのエア抜きは、ちょっと作業してみなければ分からないな、と想像していたんだけど、オイルタンクにオイルを満たして定位置にセットすれば特にあれこれやらなくても自然と抜けてきた。燃料タンクにガソリンを入れる前に、プラグを外して20回くらい空キックをして少しでもラインにオイルを入れる。
ちなみにオイルは僕はヤマハのオートルーブを愛用している。値段と性能のバランスが取れている印象。
ET-3で高価なオイルも使った事あるけど、確かに微振動が少なくなったり吹けが軽くなったり、性能はいいんだけど如何せん値段が高いので、ボアアップしたりエグい形状の掃気ポートのシリンダー使ってガンガン回すんでなければこれで十分かな、という判断。
広島高潤のオイルとか、確かに良かったんだけどね〜。
その後、緊張のキック。10回くらいで無事始動。暖気後ちょっとアイドリングが低かったので調整。エアスクリュー2回転戻し、パイロットは1と1/2回転戻しで様子見。まあ調子はいい。吹けもいいし、アイドリングも安定している。
肝心の冷間時の始動性はというと、色々な状態を作って試してみたんだけど、そもそもどういう状態が正常なのか分からないから検証にちょっと手間取った。チョークを引いてキックするも、あれ?掛からないぞ、という時にチョークを戻したら一発で掛かったり。気温によってチョーク要る要らないもあるんだろうし。
で、ハイオクを満タンにした後、コックOFFで4日放置、気温が30度を越えていた昨日の夕方にテストしてみたら、チョークを引かない状態でキック一発で始動。おーこりゃ治ったろ、うっしゃー。
これで大きな部分の修理は終わり。後は細かい部分の手直しですな。燃料系はバッチリなはずだから、ステーター周りやる?ピックアップコイルとエキサイター(チャージコイル)を予防整備で交換してやれば長距離を走るのに不安もなくなるんだけど、まあ後でいいか、冬前に外して配線引き直しと共にまたヴェローチェさんにお願いしてもいいし。
梅雨も明けたし、ちょっと遠出してみようかな。
この記事の続きです。
どもっす。お久しぶりっす。
SR、フロントディスクにしたんすか?
時間ある時に、レポをお願いしますm(_ _)m
けんじろ、どもども。ご無沙汰です。
良く見てるな~笑、やったやった、一昨日引き取ってきたよ。
ひとことで言えば、めっちゃ効く。コントロール性もドラムの比じゃない。
オレの乗り方だとやっぱりディスクの方が合ってるかな~
SRはこれでひと段落かな、自分で言うのもアレだけど、良く出来たバイクに仕上がったよ。
SRは、実車は一度しか乗ったことがありませんが、家にはSR専門誌が数冊転がってるくらい大好きなんです。
そんな私から見ても、ヨコチンさんのSRは見た目の派手さはないものの、キャブ、サス、フロントディスクなど、走りに拘った素敵なSRだと思います!
お世話になっているショップの単車ほとんどそうなんだけど、やりすぎて無いのがいいのかな、なんて思ってます。フォーク替えてるのなんて一台もいないからね、岩手って田舎道がほとんどなんで、フォークなんて替える必要がない。
で、そういう意味で尖ってないから長く乗れるのかな、と。
ちなみにあのショップでディスク化したのはオレのが初めてなんだよ、実は。主治医的にはディスクも要らないって考えで、でもオレはどうしてもディスクにしたかったから何度もお願いして組んでもらったんだ。
オレも自分のバイク好きよ。自分で言うのもアレだけど。笑