P200Eの整備 その1

 

今年の梅雨も空梅雨なのか、梅雨入り宣言はしたもののさっぱり雨が降らない。なので毎日ベスパで通勤しているんだけど、昨日はすっかり暗くなってから夕立の様な強い雨が降った。
げーこのまま降り続けたら帰れないじゃん、どうしよう?と思っていたのだが、帰る頃にはすっかり上がってくれたので助かった。
家に向かう道すがら、まだ半分濡れた道路を、滑って転ぶの嫌だからいつもよりゆっくり走っていたら、湿った風に乗って、夏の匂いが強烈に香った。

あの匂い、なんの匂いなんだろな、良く分からないんだけど、四季の移り変わりのうち、夏が来た事だけは毎年嗅覚で感じる。

 

先日我が家にやってきたP200E。僕の中では万事抜かりなく迎え入れたつもりだったんだけど、どうやら妻との意思の疎通が不十分だった様で。
晩飯食べ終わってまったりとビールを飲んでいたら、「あのボロい方は捨てるんだよね?」と、当たり前の様に本当にサラッと言われた。
やっぱり一人3台は普通の考えじゃあり得ないんだよなあと改めて思い知りながらも、このごく短いセンテンスの中に『ボロい』『捨てる』という強烈なパワーワードをふたつも入れ込んでくる妻のセンスは流石だと言わざるを得ない。飲んでいたビールを噴き出した。

 

細切れの時間しか取れてないんだけど、Pは路上復帰に向けて少しづつ整備を進めている。
これは経年劣化で破れてボロボロだったインテークゴム。大事な部品なので優先順位高めで当然交換する。

ウガガさんのところではラージ用のインテークゴムは2種類売られていて。スプリントからPまでは、上の蛇腹の山が尖ったものが使われていて、PX以降は下の台形山のものが適合するらしい。
でも部品自体には互換性があるようで、台形山の方が何故か値段が安かったのでそちらを購入。名より実を取るタイプなので。

こんな部品の交換なんて瞬殺っしょ、と思われるかも知れないけど、装着には結構難儀した。こういう形が定まっていないパーツを扱うの苦手。クルマだと、バンパーとかアンダーカバーとか、内装とか。
燃料ホースは新品に交換するつもりで手配していたんだけど、全く硬化が見られなかったので作業は後回しにすることに。ただ、取り回しがプラグコードに接していたのは危ないので離した。タイラップで軽く固定してやってもいいのかも知れない。
古いプラグコードはリークするからね。

プラグの焼け具合は、その辺数10km普通に街乗りしただけにしてはまずまず。ふむふむ。
ちなみに番手は抵抗入りのBR6ES。
走り出してしまえばアイドリングも吹け上がりも調子は全然いいので、まあさもありなんかな。
取りあえず現状は把握しておかないと。

プラグキャップも恐らく当時モノ。プラグキャップにはGermanyの刻印があった。5kΩの刻印もあるからこれも抵抗入りか。
この辺は追々NGK製に交換するけど、このキャップは趣あるなあ。
でもこの辺がしょぼいと、雨の日に失火して調子悪くなったりするからね。

P200EのイグニッションはCDI。で、僕の車体はバッテリーレス。6Vか12Vかの違いはあるけど大まかな点火系はET-3とほぼ同じ仕組みだ。画像のCDIも共通部品。点火系のトラブルはET-3で経験済みなのでどんとこいって感じだ(本当か?)。

すっかり割れていた左前のウィンカーレンズは新品に。本当は右側もいっしょに交換したかったんだけど、ウガガさんに発注したら右側は欠品だとの連絡があった。
几帳面な方だと左右同ロットの部品じゃないと、となるのだろうが、僕は敢えて取れる左側だけ取って交換。

この辺は半ば本能的にやってるから理由を言葉にするのは難しいんだけど、左右アシンメトリックを楽しんでいる風ではあるね。
でもレンズと本体の間のラバーがボロボロに千切れてしまったし、いずれは左右ASSY交換だろうな~

ブレーキ、テールのバルブのワット数を確認したかったのでレンズを外したら、左側のビスが当たる所が経年劣化でボロッと割れた。ありゃりゃ。やはりゴムやプラの部品はことごとく劣化しているな、経年劣化地獄。ぐぬぬ。
JBウェルドで補修を試みたけど、ダメならこれも交換だな。
両バルブの規格はBA15S、ブレーキは10w、テールは5w。旧い乗り物の灯火類をLED化するのあまり好みじゃないんだけど、ブレーキバルブだけは反応の速いLEDにするのはアリかな。

さて、肝心のキャブレター。目下の一番の課題は冷間時の始動性向上だから。
P200Eの純正キャブはデロルト製のSI 24/24Eというモデル。見ての通りのダウンドラフト式。
調べてみると、このキャブにはスターター系の流路があるみたいで、要はチョーク引いた時に効く流路だと思うんだけど、そこの不具合かな、と初めは思ってた。始動性が悪いのはチョークを使う冷間時だけだから。スタータージェットの詰まりとかさ。
でも、このエアクリーナーを外した状態で試しにキックを踏んでみると(スロットルは触らず)、霧化したガソリンがベンチュリ内に噴き出すのが見える。ん?ジェットが詰まっている訳ではないのか??

このスクーターで、全くのコールドスタートを試みたのは今日含めて4回で、4回とも結局キックでは掛けられず押し掛けをした。押せばすんなり掛かるし、チョークを使わない再始動はキック一発だ。

と、ここで自分の悪癖にはたと気付いた。燃料コックをマメにOn/Offしないのだ。そういやBASのデポに取りに行った時もコックはリザーブの位置にあった。
タンクキャップを開けて見るもガソリンが異常に減っている様子は見えないが、フロートニードルがイマイチで若干オーバーフロー気味になってるのか??

やはりいずれ開けてみないと分からないね、次は時間を作って腰を据えてキャブのOHだな。

 

 

ボロい方ET-3も放ったらかしだと拗ねちゃまになっちゃうので手を掛ける。
ウガガさんのサイトで部品を物色していた時に見つけたウィンカーリレー。左が昔ヤフオクで買ったタイ製のダメリレーで、右が今回仕入れたもの。商品ページには以下の注意書きが。

ご注意
V50-ET3で使用の場合は早期パンクの予想・・。(これからテスト)

お勧めできません。
早期パンクでも保証なしのため購入はご注意ください。

うおーこんなん書かれたら使ってみない訳にいかねー。僕、実験台になるの大好き。値段も安かったので(タイ製の1/3以下)早速購入。
点滅の仕方は、タイ製よりはマトモだけど純正には及ばない、といった具合で、松竹梅でいうと「竹」ですな。ギリ実用には使える感じ。
今の所パンクする事も無く正常に動作しております。

 

 

 

この記事の続きです。







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